３年Ｅ組の病弱男子 (ページ14)

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「ねぇ、三神くん！お菓子何持ってきたー？」
『マーブルチョコにしたよ。倉橋さんは？』
「イチゴ味のポッキー！理科の実験楽しみだね〜！」
『うん、楽しみだね！』

「君ら班違うけどね〜」

あ、･･･なんか今、中村さんにからかわれた気がする

理科室に到着するとそれぞれの席に着く

前原くん達が暗殺を仕掛けるも難なくかわされてしまったみたいだ

かわしながら実験の準備も殺せんせーは終わらせていた

抜け目がないというか、なんというか

「やっぱその位の不意打ちじゃ駄目でしょ」

「さぁ、授業を始めますよ」

殺せんせーから実験の1連の流れを聞き、
それぞれの班で着色料の実験を始める

僕は赤羽くん、千葉くん、岡島くん、奥田さん、速水さんと同じ班だ

1、お菓子を細かく砕き、ビーカーに入れ5倍の水を入れる

「三神ー、マーブルチョコ美味そうだね。貰っていい？」
『実験用に黄色の5粒しか持って来てないから1粒だけだよ？』
「サンキュー」

2、1に駒込ピペットで酢酸を加えて酸性にする

「pH試験紙で確認すればいいのね」
「き･･･黄色くなったら、酸性です」

3、白い毛糸を2に入れ、湯浴で10分程加熱する

『毛糸の準備は整ったよ』
「オーケー、今から10分だな」

4、毛糸をピンセットで取り出し、水洗いする

「皆さん、毛糸を取り出す際はくれぐれも火傷に注意してください」

5、4の毛糸をビーカーに入れ、アンモニア水を加えてアルカリ性にする

「どうだ？pH試験紙の結果は」
『緑色だから、無事アルカリ性になったよ』

6、5を加熱し色が毛糸から溶け出したら毛糸を取り出し、ビーカーの水を煮つめる

「毛糸に色がついたな」
「黄色と赤･･･分かりやすい色ね」

「はい、皆さんご注目。
毛糸に着色料が付きましたら、毛糸をビーカーに入れましょう」

殺せんせーは赤色に染まった毛糸の入ったビーカーに、ピペットで吸った水を入れて、毛糸を掬い上げる

すると水は赤色に染まっていた

「おぉー･･･！」
「真っ赤だなー･･･」

「はい、お菓子から着色料を取り出す実験は･･･」

･･･あれ？？

「これで終了ー･･･。余ったお菓子は先生が回収しておきます」

「「えー！！！」」
「それ俺たちが買ったやつだぞー！！」

ブーイングの最中、隣に座っていた奥田さんが中身のあるフラスコを三本持って席をたち、殺せんせーの前に行く

「あ、あの、先生」
「どうかしましたか？奥田さん」

「あの！毒です！！飲んでください！！」