不良な神山くん。

Yankee 12 ページ12

智洋side









望「やっぱAやん！久しぶり！」









突如、俺と結城の前に現れた背の高い男。

結城とこいつがただの友達ではないことぐらい、結城の反応を見れば分かる。






そっと俺の後ろに隠れる結城。









望「何で隠れるん？」

「別に隠れてなんか………」









俺の制服を掴む手が震えてるのが分かる。









智「お前、誰？」

望「は？お前こそ誰やねん」

智「俺はこいつの…」









俺は結城の何なんやろ………。









「神山くんは、私の友達、です」

望「ふーん、友達ね。にしちゃあ、仲良さそうやん？」

「そんなことない」

望「最近の仲良い男女は手繋ぐんや」









ふっと、馬鹿にしたように鼻で笑う男。









きゅっと、腕の袖を引っ張られ、後ろを見ると、









「行こう」









と小さな声で呟く結城。






そんな結城の手をしっかり握りしめ、









智「ん。帰ろ」









と男の隣を通り過ぎようとしたとき、









望「『神山くん』がどうなっても知らんで？」









なんて結城が言われてたなんて知らなかった。









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「あ、ありがとう…」

智「ん。大丈夫か？」









こくこくと頷く結城やけど、全く俺の目を見てくれへん。









「………っ、神山くん！？」









気付けば俺は結城を抱き締めてた。









智「何かあったら言って。結城のこと、俺が守りたい」









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