トリップしたら彼氏いた。【名探偵コナン】

十四日目 ページ14

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すやすやと助手席で眠ってしまったAさん。
まぁ…一日中走り回っていたからしょうがないかもしれないけど、




………まだまだ話したいことがいっぱいあったのに……




今日は朝からAさんが変なことばかり言うから、会話らしい会話ができなかった。


いつもなら、朝起きたらおはようって欠かさず言ってくれるのに、今朝は「お前誰？」「誘拐？」なんて言われてしまった。

正直、泣いてまで怒るつもりはなかったけど、Aさんは冗談で言ってるように見えなくて少し怖くなってしまった。

………昨日のAさんと全然違っているように見えたから……



目つきとか、話し方とかいつもと大違い。
俺のことをお前だなんて呼んだことなかった。
安室くんとも、呼んだことない。

いったい、どうして……？





ふっと頭に嫌な考えがよぎる。

もしかして……今までのAさんは演技だとか？
俺のこと、好きでもなんでもなくて恋人ごっこをしていただけ？


公安や組織の情報を手に入れるために………？




「…………まさか、な。」



Aさんはそんな人じゃないことは俺がよく知っている。
人一倍優しくて、明るい人だと…俺が一番知っているはずだろう？




それに……………、

『………可愛いなぁ…』

寝る前にAさんがこぼした一言。
普段、可愛いとか綺麗とか一切褒めたりしないAさんが俺を見てそう言ってくれた。


この言葉は、演技じゃなかった。
そう、ずっと思っていたいから……






「信じてます………Aさんのこと。」



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