出会う前 ページ2
私が物心つく前には自分の世界は殺風景な部屋と時々障子越しに聞える声と時々顔を見せる家の当主が全てだった。
春日家は代々高い呪力と引換に短命であった。しかもそれを引き継ぐのは女のみ。これは聞いた話なんだけど、母は私を産んですぐなくなったらしく、父は禍野で戦死したらしい。母は自分の命が長くはないことを小さい頃からまわりに言われ続けられていて、20歳前には結婚して私を産んで亡くなった。
そんな身よりもない私を引き取ったのが、斑鳩家。結界が敷地に張られていて、私に適しているだろうと、お偉いさんが言ったんだって。
いくら結界が張られている家だからって自由になってはいけなかった。土御門島には、というか春日家には絶対守らなきゃいけない掟があったから。
『春日家の呪力を引く女子は十二になるまで隔離しなければいけない』
聞いただけでゾッとするでしょ？でもね、これが春日の掟、定められしものの宿命。
私もその掟にのっとられて隔離されてたわけなんだけど、なんせ産まれてそう月日もたたないうちに隔離しはじめるらしくて、自分がいる殺風景な部屋に違和感さえわかなかった。だって、そこが私の世界の全てだったんだもん。
勉強は全部当主様が教えてくれた。読みも書きも。教えてもらえなかったのは、術の使い方。陰陽師の歴史は教えてくれても術は教えてくれない。
何でここに居るんだろうと疑問を持ちはじめた、五つのとき。
ある日しらない男の子の声がした。そう、それが士門。
障子越しに見える小さな影が言う。
士「はじめまして、士門と申します。どうぞよろしくお願いします。」
元気でうるさい声だった。私が抱いた最初のイメージ、((元気なやつ))
A「うるさい……春日 Aよ……」
これが私達の出会い。
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夜美 - すみません！消してしまってましたか！？ご指摘ありがとうございました！ (2017年10月9日 22時) (
レス) id: efa065bae2 (このIDを非表示/違反報告)
(´･ω･｀) - オリジナルフラグは消しましょう。アニメやマンガを題材にさた話は二次創作であってオリジナルではありません (2017年10月9日 18時) (レス) id: a39dd38ad9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花月 夜美 | 作成日時：2017年10月9日 18時
