闇金カワシマくん

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「えっ、」




「あ、見つかっちゃった」




「なんですか凄い」




「ほら、冷蔵庫だけじゃなく冷凍庫にはアイスもあるよ」





バレンタインだからか債権者からの献上品なのか分からないけれど、

川島さんはとあるメーカーのプリンとアイスを大量にストックしていた。







「よく持って帰りましたねこの量」



「重かった〜」







顔をくしゃっとさせて笑う。


ぶりっ子みたいだけれど見慣れると可愛い。








「でもなんでなめらかプリンばかりこんなに」




「お仕事で」




「え？」




「僕たちをプロモーションに起用してくれた会社さんだから買っておこうって」





どうやら川島さんにはスポンサーまでいるらしい。









「それなのにもらったわけじゃないんですね」




「むしろ自分で買わなきゃ。僕らに影響力があるって思ってもらうのが目的だからね」





「凄いですね、まさにあれみたいというか。


前に川島さんが教えてくれた一発ギャグ」





「え？」





「自作自演がどうのこうのって」





「僕のは自給自足ね」





だいぶ冷静なテンションで、川島さんの鋭い目線を突き当てられたものの、






「当分プリンに困らないので助かります」







綺麗に詰まれた冷蔵庫の中身を見て微笑んだら、川島さんもしょっぱい表情をやめてゆっくりと笑ってくれた。

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