闇金カワシマくん

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「……よいしょ、」


ペットのハリネズミにエサを与え終わって一段落する。




「紅茶淹れましたよ〜」



「ありがとう」




川島さんと美味しいアールグレイを飲む。






幸せそう。







川島さんは紅茶が似合う。







「ねぇ、怠け者みたいなこと言って良いですか？」





「何？」





優しく微笑んで聞いてくれる。








「川島さんとお昼寝がしたいです。

贅沢に、明るいうちから」






「……いいよ」







手を繋いで、寝室までお散歩の気分。








着替えなくても良いラフな格好だったからそのまま寝転がった。








「…………」





川島さんが後ろから抱き締めてくれた。




その体温を期待していた。









女性の扱いが繊細だ。




どこまで力を込めて良いのか、ガラス細工のように慎重に触れてきてくれる。








細長い指で頰近くにある髪を掻き分けて、所有者とばかりにゆっくりとなぞる。




長さの違う脚が乗せられて、絡み合えば、心臓の音だけが大きく切り取られた。









「………寝ないの？」





トクトク、高鳴った心音に耳を傾けられる。






「……紅茶飲んだからか、眠いってわけじゃありません」







「ならなんでお昼寝誘ったの？」









「……ちょっとだけ川島さんを独り占めしたいなって思ったからです」






「……」






「時間の使い方が上手い川島さんの、大切なお昼の時間を、私のものだなんて贅沢に感じてみたくて」







肩に顎が乗せられ、川島さんの愛が食い込む。







「重いです(笑)」






「激重だよ、いつもでしょ」








ぎゅって引き寄せられる。









「眠るのがもったいないね」






「……誘ってます？」





川島さんってどうしてこんなに甘い匂いがするのだろう。









「たまにはAが誘って」







誘惑の香り。









振り向かせて欲しい。




目を見て言いたいから。

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