闇金カワシマくん

24 贅沢 ページ24

川島さんがたくさんの葉書をしたためている。






「何ですか？」



後ろから覗き込むと、







「あなた以外の女性へラブレター」




「へぇ」





よく分からなかったからそのまま立ち去ろうとすると、






「え、」




動揺したかのように鋭い目で追撃される。







「……な、何ですか」



本当に分からない。









「そこは悲しむとか悔しがるんじゃないの？」




「ヤキモチでってこと？」







ストレートに聞き返せば、川島さんはストレートに受け止め過ぎたのか、


目を覆い舞台役者のようによろめいた。






……なんか、本物の舞台役者みたい。









「川島さんってすごいですね、いつか舞台とか出れると思いますよ」




「……ありがとう」






光栄だからか顔をくしゃっとさせる川島さん。






中断して葉書を丁寧にしまった。









「年賀状の時期ですもんねぇ」




「……そうだね」

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