少年忍者短編 (ページ25)

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この関係を一年も続けてる俺もは最低だって分かってるし、いつか終わる関係だって分かってる

こういう関係になってから前みたいにどうでもいい話をしたり馬鹿みたいに二人で大笑いすることもなくなった

ハグもキスもして何度も身体を重ねて、Aのことで知らないことなんて無いのに、時間が経てば経つほどAは遠ざかっていく

きっとAは俺の気持ちなんて知らないから俺のことを欲望を満たすのに使ってくる汚いやつって思ってるだろう

でもそれに抵抗しないAだってAじゃない？

今日は珍しく、一緒に帰ろうとAに誘われた

今日のAはやけによく喋る

まるでただの友達だった頃みたいにどうでもいい話を振ってきて笑ってる

それが嬉しくて俺もいっぱい話した

でもなにか不安がつきまとって離れない

住宅街に入ったとき、Aが自然に俺の手を握ってきた

Aが自分からこんなことをしたことはなかったのに

嬉しいことのはずなのにやっぱり不安が黒雲のように広がる

Aの家の前に着いた

「今日はありがとう黒田くん」

『いやー？』

「あのね、黒田くん、

その先にあるAが言いたい言葉がわかる気がしたけど、認めたくない

「もう、こういうのやめようか」

『、、、』

「ずっと黒田くんに甘えててごめん。でももうやめよう」

『甘えてるなんて、、、むしろ甘えてたのは俺で』

「ううん、やめないといけないって分かってるのに離れがたくて言えなかった私がずっと黒田くんに甘えてたんだよ」

そう言うAの目はやっぱりどこか遠くを見てる気がして引き寄せて抱きしめた

「黒田くん、、、？」

『俺のこと見てよ』

「見てるよ？」

Aは俺の背中に手を回してるのに、強く抱きしめてるのに、すごく遠くに感じる

『、、、ごめん、今の分はあとで払うから』