少年忍者短編 (ページ1)

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深夜のメロンパン：織山尚大ページ1

深夜のコンビニバイトは基本暇でもなく忙しくもない

いつも同じ時間に入ってると自然と顔馴染みのお客さんができたりする

もちろんそのお客さんが急に来なくなることもあるし相手が自分を覚えているかもわからないので特に話しかけたりはしない

最近よく来るお兄さんがいる

多分自分と同年代の人でいつも深夜2時過ぎに来てメロンパンとエナジードリンクを買っていく

飲み物がカフェオレとか他のジュースに変わることはあるけどほとんど毎日深夜2時過ぎに来る

ストリートっぽいような、古着テイストっぽいようなおしゃれな服で首にはいつもヘッドホンをかけて気怠げな雰囲気を出してる

気怠げだけどレジをするとお礼をいってお辞儀までしていく

ほぼ毎日来るから来なかった日は拍子抜けしたり

そのお兄さんが来るかどうかが自分の中でちょっとしたイベントというか占いみたいなっている

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深夜2時

誰も居ない店内に入店音が鳴り響いた

「いらっしゃいませー」

今日は、来た

なんだかラッキーな気分になる

そのお兄さんはいつも通り迷いなくパンコーナーに向かってすぐにレジに来た

「２点で450円になります」

今日の飲み物はいちごミルクなんだな、なんて考えながらレジを打っていたら

『あの、』

「、、、へ？」

お兄さんが話しかけてきた

お兄さんが来るようになって一ヶ月は経ったけどこんなことは初めてだったので変な声が出た

『お姉さん毎日こんな深夜にバイトなんすか』