正反対の彼 (ページ25)

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皇輝side

Aちゃんを呼ぶ声がして一緒に振り返ると、女の子二人組のうちの一人が驚いた顔でこちらを見ていた

？「やっぱりAじゃん！え、東京出てきてたの！？全然連絡くれないから心配してたんだよ！」

その子は喋りながらこちらに近づいてきた

隣のAちゃんをちらりと見ると驚いたのか眉を下げたまま固まっている

？「あー、こんにちは？Aの彼氏さんですか？」

急にこちらに質問を投げかけられてつい言葉に詰まる

「みさき久しぶり！びっくりした！皇輝くんはバイト先で仲良くなった人。一つ年上だよ」

Aちゃんが横から助け舟を出してくれた

？「ふ〜ん？そうなんだ」

Aちゃんのお友達？らしき人は俺を上から下まで眺めてきて、緊張する

「この子は中学の時からの友達で、美咲」

美咲「こんにちは！ていうかなんでずっと連絡くれなかったの！みんな不思議がってたよ」

大きい声で明るく話す美咲さんに困っているように見えるAちゃん

美咲「あ、そういえばA大学行かなかったんだよね？そんな人あの高校に全然居ないからびっくりしたわ！」

思わずAちゃんの方を見るとAちゃんは力なくはは、と笑っている

美咲「じゃあこの人も学生じゃないってこと？」

また美咲さんが俺の方を見て質問をしてきたが、なんだか品定めされている気分になった

『いや、俺は大学行ってて』

美咲「へ〜、ちなみにどこですか？」

好奇心に溢れた声色の彼女に大学名を言うのは気が乗らなかったけど一応それなりな俺の通う大学名を言うと彼女は黙った

『俺たちこれから予定あって、、』

Aちゃんがあまりいい気分でなさそうなことを察した俺はつい口出ししてしまった

美咲「あ、そうですよね！私も友達待たせてるんだった！じゃあAまた連絡してね！みんあで集まろ！」

美咲さんは嵐のように来て去っていって、その間Aちゃんが話すことはほとんど無かった