山口は… ページ2
「よぉ忠くん、久しぶりじゃねーの?」
忠は俺らの顔を覚えていたのか、あっ。という反応を見せた。
しかし、その後のリアクションは、俺達の予想とあまりにも違いすぎていたのだった。
「うわぁ…」
まるでゴミ虫でも見るかのような目で山口はこちらを見た。
うん。…あれ?
「あー。…久しぶりー」
明らかに面倒くさがっているよな、これ。
「高校生になっても月島と一緒かぁ。
まだ守ってもらってたりして」
苛立つ俺は挑発をする。
だがしかし。
「高校生になっても一緒に時間潰し
してるんだね。勉強はしないの?」
挑発し返された気分である。
それなのに忠は本気で心配そうな
表情をしているではないか。
まさか…無意識?
いやあるわけないよな。こんな、
こんなムカつく事無意識で言える
訳ねーよな!!!
「お、お前こそ、月島とこんなとこいる
なんて、人の事言えねぇじゃん!」
「俺とツッキーは勉強しに来たの!
ただ遊び歩いてる訳じゃないんだよ?」
なんというか。
なんというかその、
口調にオカンを感じる。
「悪い山口、また待たせた」
「そんな事ないよ!さっ、勉強しよ」
「ん」
そして。
また月島だ。
俺達はいつも月島に邪魔をされる。
「月島てめぇさぁ!
いっつも俺達の邪魔しやがって!
いい加減に…」
「あのさぁ」
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作者名:なすび | 作成日時:2020年7月7日 14時