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懐玉06 ページ8





「それだけじゃない」


「分かった分かった」


夏油の言葉を遮る五条は硝子からサングラスを返してもらうと自分にかけため息をついた。


「弱い奴等に気を遣うのは疲れるよ、ホント」


「“弱者生存”それがあるべき社会の姿さ。弱きを助け強きを挫く、いいかい悟。呪術は非術師を守るためにある」


おぉーー。夏油のくせにいいこと言うじゃん。


「今、失礼なこと考えなかった?」


『いつも思うけどなんでそういうとこ鋭いの、夏油は』


って……まって。その握り拳を一回しまおうか。
クールダウン。クールダウンだよ、げとーー。いつも冷静な君がどうし、、、ぎゃーーーー!!


ぐりぐりぐり、とこれでもかと言わんばかりにグーでこめかみ部分をグリグリしてくる夏油。


『ごめ、ごめんて!!わ、わざとじゃない!!』


「わざとだったら拳骨するところだったよ」


『ご、ごりら〜〜!!まうんてんごりらぁああ』


「ん?千哩、何か言ったかな?」


『ぎゃ〜〜!!ぐりぐり強めないでぇー!!』



「……それ、正論?」


ふと聞こえた五条の声に夏油は動きを止めた。
机にばたっと倒れ込む私に硝子が大丈夫?とばかりにツンツンつついてくる。やめて、私のSAN値はピンチなのよ。


「俺、正論嫌いなんだよね」


「……何?」


夏油の眉間に皺がよる。
あらぁ?これはよくない空気だぞ……


「呪術に理由とか責任を乗っけんのはさ、それこそ弱者がやることだろ?」


私は硝子と視線を合わせ頷いた。よし、逃げよう。


「逃げろ〜〜」


硝子に続いて逃げようとするが、ワンテンポ遅れた。
そのせいで逃げ道を塞がれてしまい、硝子にSOSを送る。


まあ彼女はあとは頑張れ、とばかりに親指を立てそそくさと逃げてしまった。……は、薄情者ぉおおおお!!!


「ポジショントークで気持ち良くなってんじゃねーよ」


オ"ッエー、と夏油を煽るように舌を出す五条に青筋を立てて立ち上がる夏油。その夏油の後ろにはズズズと呪霊がこんにちはしていた。


「外で話そうか、悟」


「寂しんぼか?一人でいけよ」


刹那。夜蛾先生が入室した。
その瞬間、二人は綺麗に着席ににこやかでお出迎えしている。うわこっっわぁ、二人の変わり身こっっわぁ。


「!硝子はどうした?」


「さぁ?」


「便所でしょ」


本当か?とばかりにこちらを見る夜蛾先生にコクコクと私は肯首した。何せ話すなとばかりに圧をかけてくる二人がいるもんで、その圧に負けました。

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山吹(プロフ) - 遊ちゃん_SKZさん» コメントありがとうございますー!!そう言っていただけるとやる気出ます笑。これからも頑張ります(`・ω・´)ムンッ! (7月9日 19時) (レス) id: 78370344d8 (このIDを非表示/違反報告)
遊ちゃん_SKZ(プロフ) - 一コメ!!無茶苦茶面白いです、今後が楽しみです応援してます〜!! (7月9日 16時) (レス) @page5 id: da0a08bcf3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山吹 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamabuki00/  
作成日時:2023年7月7日 1時

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