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懐玉10 ページ12




「いやぁセーフセーフ」


『……いや何がセーフだよ。“ギリ”セーフの間違いでしょ?タイミング遅れてたらアウトだったよ』


「相変わらずセンは細けぇな。いいんだよ、結果オーライだろ」


結果オーライって……まあ結果オーライですけど。


やれやれと肩をすくめた……その時、ナイフが数本飛んできた。五条はお得意の無下限で防ぎ、私は隠し持っていたナイフで叩き落とす。


「……ひゅー。センのくせにやるじゃん」


「“のくせに”って何。バカにしてる?」


ジトーっとした視線を彼に送るが彼はただケタケタ笑うだけ。このヤロウ、いつか絶対泣かす!!


「素晴らしい」


こちらに拍手を送る男が何処からともなく現れた。
その頭には“Q”という描かれた文字。どうやら呪詛師集団の刺客が一人登場したらしい。


「君、五条悟だろ。有名人だ。強いんだってね。噂が本当か確かめさせてくれよ」


うわコイツ、私のことまるっと無視したよ。
まあ五条が有名人であることは間違いないので否定はしないが。ここまで戦力外って言われたら、、ねぇ?


「セン」


『なに』


刺客が投げたナイフをこちらに渡してくる五条はにんまり笑う。


「コイツの相手は俺がするから傑んとこ行ってくんね?」


『……その心は?』


「お前、邪魔。一人で戦い(やり)たいから傑のところにいけ」


だろうと思った。最初からそう言ってくれればいいのに。


ズキッと痛む心を無理矢理押さえ込んで私は仕方がないとばかりに肩をすくめた。


『はいはい。お邪魔虫は退散しますよっ、、と』


その前に、と五条悟の胸ぐらを掴んで引き寄せる。
五条の驚いた顔が目いっぱい映った。


『怪我一つしてみろ、そのグラサン叩き割るからな』


私の言葉に五条は口角をつりあげる。


「誰に向かって言ってんの?俺だよ」


『……じゃ、任せた』


自信満々に告げる彼に私は呆れた顔で言い、彼の胸ぐらを離した。


理子さんの様子が気になるし……仕方ない。
五条の指示通り、夏油がいるであろうビルの最上階に向かおうとした時、ぐっと髪の毛を引っ張られた。


『った!!え、なに!!』


ギッと睨みつけると引っ張った本人(この場合、五条か)は「お前も怪我したら殴るからな」と不穏な言葉を口にした。


『いや怪我云々言う前に夏油が終わらせてると思うけど』


「ま、それはもしもの場合な?」


『もしもも何もないと思うけど……』


まあ仕方ない。

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山吹(プロフ) - 遊ちゃん_SKZさん» コメントありがとうございますー!!そう言っていただけるとやる気出ます笑。これからも頑張ります(`・ω・´)ムンッ! (7月9日 19時) (レス) id: 78370344d8 (このIDを非表示/違反報告)
遊ちゃん_SKZ(プロフ) - 一コメ!!無茶苦茶面白いです、今後が楽しみです応援してます〜!! (7月9日 16時) (レス) @page5 id: da0a08bcf3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:山吹 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamabuki00/  
作成日時:2023年7月7日 1時

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