Prologue ページ2
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無数の護符に覆われた部屋に少女はいた。
部屋の中央に椅子が置かれていて少女はその椅子に腰掛ける。
自分を挟むように、床から高い天井までを繋ぐ太い紐をぼんやりとみつめていると不意に訪問者が現れた。
「お前が一般人殺した犯罪者？」
知らない青年だった。
同じぐらいの歳の男の子。
暗い部屋を照らすような真っ白な髪型特徴的だった。
「何お前、こんなところで死ぬの？」
少女は声を出そうとした。
でも、少女から出るのは空気を吐く音のみ。
はくはく、と口を動かす少女はきゅっ、と口を結んで彼から目を逸らす。
「黙ってないでなんか言えよ、パンピー」
「………、っ」
「あー…そういや。声が出ねーんだってな。ほら口パクでもいいから言えよ」
「………、………」
「あなたには関係ない？まあそうだな。お前が死のうが俺には関係ないね」
「……、………」
「放っといて？へぇ……すごいなお前。俺にそんな口きけるなんてお前ぐらいだぞ。でもなー俺、思うわけよ」
青年が笑う。それはもうわるーい笑みだ。
「もったいねー。ってさ」
青年は少女に近付くと彼女の顎を掴み強引に上に向けた。
「なあ、その命、いらねーなら俺にくれよ」
そう言って彼はかけていたサングラスを取る。
空のように蒼く、綺麗な瞳が少女を射抜いた。
「だっていらねぇんだろ？その命。じゃあ俺がゆーこー活用してやる。どうせ死ぬならいいだろ？」
それは獰猛な笑みだった。
人間の一人や二人やっていそうな、そんな笑みだった。
でも青年の目は一つも笑ってなどいない。
冷静に、冷酷に、ただただ私を見下ろしていた。
「お前に生きる楽しさを教えてやるよ」
どうせ死ぬなら、、
少女は青年の言葉に頷いていた。
小さく、でもしっかりと。
「じゃあ決まりだな」
青年はニッと笑うと少女に背を向け歩いて行った。
取り残された彼女は何も言わずただただ彼の後ろ姿を目で追っていた。見えなくなるまでずっと。、
その数時間後、少女は釈放された。
何らかの権力が動いたのは確かだった。
じゃなければ上で決まった決定が覆るはずがない。
一体何が起こったのだろう、と思っているうちにあれよあれよと流されるがまま少女の高専入学が決定していた。
支給された制服に腕を通しながら少女は思う。
どうしてこうなった、、、、。
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山吹(プロフ) - 遊ちゃん_SKZさん» コメントありがとうございますー！！そう言っていただけるとやる気出ます笑。これからも頑張ります(｀･ω･´)ﾑﾝｯ！ (7月9日 19時) (
レス) id: 78370344d8 (このIDを非表示/違反報告)
遊ちゃん_SKZ(プロフ) - 一コメ！！無茶苦茶面白いです、今後が楽しみです応援してます〜！！ (7月9日 16時) (レス) @page5 id: da0a08bcf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山吹 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/Yamabuki00/
作成日時：2023年7月7日 1時
