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Sサイド
某然とする俺の目の前には
「やってやった」と
言わんばかりの顔をした四人がいるのかな。
「たん……じょぅっ……び……！」
すっかり忘れていた、大切なこと。
ライブを成功させなきゃいけない。
その気持ちでいっぱいいっぱいで
全く気づかなかった。
ぽかんと口を開けていると
スピーカーから流れてきた
キーが低めの、バースデーソング。
「「はぁ〜っぴばぁ〜すでぇ〜とぅ〜ゆ〜
はぁ〜っぴばぁ〜すでぇ〜とぅ〜ゆ〜」」
智くんを筆頭に
みんなの優しい声が、俺の耳を通過してゆく。
「はぁ〜っぴばぁ〜すで〜でぃ〜あ＿＿＿」
気づけば、ファンの子達も
「「「翔く〜ん」」」
みんなが、俺の名前を一斉に
呼んでくれて。
「「はっぴばぁ〜すでぇ〜とぅ〜ゆ〜！！」」
物じゃ、見えないからって
気を遣ってくれたのかな。
あぁ、なんて不器用な歌だろう。
…なんて、素敵な歌だろう。
「おめでとう、翔くん！」
こういう時は、素直に言えばいいのかな。
「＿＿＿＿ありがとう…！」
って。
そう言うと、メンバーから
明るい声が聞こえてくる。
「ずーっと前から計画してたんだよ〜。
俺がね、マネージャーに
ライブはこの日にしてもらうように頼んで！」
「翔ちゃんが鈍感な人で良かったですよ〜」
「相葉さんが一番張り切ってたね(笑)」
楽しそうに話す三人と
おそらくそれを優しげに見守っている智くん。
そんな情景を思い浮かべて
思わず笑ってしまった。
「＿＿＿＿翔くん。」
そんな中、
少し改まったような声が
マイクを通して聞こえる。
この声はきっと、智くん。
「…翔くんは、おいら達の大切な仲間だよ。
だから、翔くんが誕生日を迎えたら
おいら達はおめでとうって言う。
ファンの子達だって、みんなみんな。」
普段、多くは語らない智くんの言葉。
「それはね、この先、ずっと変わらないからね。
翔くんが、嵐をやめたって
目が見えなくなったって
絶対にそれは、変わらないからね。」
優しく、ぬくもりさえも感じられるそれに
俺が応えようとした時だった。
・
・
「……っぅわああぁぁ！！」
いつも笑顔な、彼が
太陽みたいに笑う、彼が
顔をぐしゃぐしゃにして
泣きだしたのは。
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花櫻(プロフ) - ひまりさん» ありがとうございます☆素敵な作品だなんて言っていただけて、本当に嬉しいです(*^^*) (2014年12月2日 22時) (
レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - yuyu★さん» ありがとうございます！かなり無理矢理に展開を作ってしまったので、せめて最後だけでも工夫をしなければ…！と（笑）本当にありがとうございます！ (2014年12月2日 22時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - しょーさとさん» ありがとうございます！しょーさとさんには、最初から最後までコメントしていただいて…！T^T本当に励まされました！これからもよろしくお願いします！ (2014年12月2日 22時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - 完結おめでとうございます!!とっても素敵なお話でした。新作楽しみに待ってます!!これからも応援してます( ´∀｀) (2014年12月2日 12時) (レス) id: e13dfc568a (このIDを非表示/違反報告)
yuyu★(プロフ) - 完結おめでとうございます！さすがだなぁ,と思いましたっ。プロローグと繋がってるとかすごいなぁ・・・すっごく癒されました♪ (2014年12月2日 5時) (レス) id: 2d5560429c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2014年11月1日 21時
