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Sサイド
「じゃじゃーん、持ってきたよ〜！」
扉が開く音と共に、入ってきた雅紀とニノ。
ばふん、という心地いい音が
リビングに響く。
みんなで一斉に寝転がって
布団の取り合いなんてくだらないこともしながら
やがて襲ってくる睡魔に、身を任せる。
「は〜………
……でも、やっぱり俺は……
この五人でいる時が、一番落ち着きますよ。」
「……な〜に、ニノ。
らしくないこと、言っちゃってさ。
……………でも、本当に、そうだよね。」
……なんでかな。
眠いから、かな。
被っている布団が気持ちいいから、かな。
＿＿＿涙が、出そうなんだ。
「……平和で幸せすぎて
さっきの騒ぎが嘘見たいだな。」
「んふふ、ほ〜んとに。
でもおいら、みんなが一緒に暮らすの
反対されなくて良かった〜」
なんて嬉しそうな
なんて楽しそうな、声たちだろう。
そんな声を聞いていると
今までのことも、全部思い出してしまう。
＿＿＿＿初めて、病気を知った時の絶望感。
＿＿＿＿みんなに助けてもらった時の嬉しさ。
＿＿＿＿批判と罵りへの、怒りと苦しみ。
＿＿＿＿ライブの時の、あの感動。
「……翔くん。」
「…………なに？」
「なんで、泣いてるの？」
「………泣いてないよ。」
「でも、泣いてる。」
「………涙、零れてないよ。」
「うん。でも、泣いてる。」
…………やめてよ。あなたの声は
俺の涙を零してしまう。
「…………嬉しいの？」
「……そうだよ。
…もう二度と、みんなと笑って
過ごすことはできないって思ってたから。
…………嬉しいの。」
「……………そっか。」
それから智くんは、何も聞いて来なかった。
ニノも。潤も。雅紀も。
＿＿＿＿ただ、もう一度耳をすませば
四人分の、やわらかい寝息が
辺りをそっと、包んでいる『音』がして
…仕方ないからって、俺もそっと目を瞑ったら
・
・
・
＿＿＿＿まだ朝方の、優しい日差しが差し込む
木の香りが漂うリビングに
五人分のやわらかい寝息が
辺りをそっと、包んでいた＿＿＿＿＿＿＿＿。
・
・
・
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花櫻(プロフ) - ひまりさん» ありがとうございます☆素敵な作品だなんて言っていただけて、本当に嬉しいです(*^^*) (2014年12月2日 22時) (
レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - yuyu★さん» ありがとうございます！かなり無理矢理に展開を作ってしまったので、せめて最後だけでも工夫をしなければ…！と（笑）本当にありがとうございます！ (2014年12月2日 22時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - しょーさとさん» ありがとうございます！しょーさとさんには、最初から最後までコメントしていただいて…！T^T本当に励まされました！これからもよろしくお願いします！ (2014年12月2日 22時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひまり - 完結おめでとうございます!!とっても素敵なお話でした。新作楽しみに待ってます!!これからも応援してます( ´∀｀) (2014年12月2日 12時) (レス) id: e13dfc568a (このIDを非表示/違反報告)
yuyu★(プロフ) - 完結おめでとうございます！さすがだなぁ,と思いましたっ。プロローグと繋がってるとかすごいなぁ・・・すっごく癒されました♪ (2014年12月2日 5時) (レス) id: 2d5560429c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2014年11月1日 21時
