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Sサイド
『翔、家族を壊す勇気はあるか？』
「……はい。
＿＿むしろ俺は、そのために生まれたんだと思います」
・
「ん……っ」
目を覚ますと、いつもと違う固い感触に身を任せていることに気付いて
体を起こすと、連日の筋肉痛と逃げようのない頭痛がずどんと音を立ててのしかかってきた。
目の前のテーブルにはスリープモードになったパソコンと、大量の資料と、クッションを枕にして静かに寝息を立てるニノの姿があった。
充電し忘れていたスマホの画面を見ると、時刻は朝の5時半。
そこでようやく、昨日情報収集の途中で眠ってしまったのだと気付いた。
立ち上がってうん、とひとつ伸びをすると
思いもよらぬ眩暈に視界が回って
慌ててもたれた棚がガシャンと音を立てたので、ニノが起きてしまわないかハラハラした。
そーっと部屋を出てシャワーを浴びて、一通りの身支度をして、玄関で靴を履いて扉を開けようとした瞬間、
「うわっ、びっくりした！」
「おお、相葉くんお疲れさま笑」
配達を終えたらしい相葉くんが、朝から清々しい笑顔で帰ってきた。
真夏の暑さと戦った証で、相葉くんの髪はびしょびしょだ。
「翔ちゃんは今から部活？」
「うん、大会も近いからね。ちょっと早めに行って自主練」
「大変だなぁ……頑張ってね！」
「ありがと、いってきます」
「ぐわー、あっちー！」と叫びながら中に入る相葉くんの背中に
ほんのひとかけらの勇気を握りしめて、声をかける。
「……あ、相葉くん！」
「んー？」
「……きょ、今日……練習のあとに寄るとこあるから、晩ごはんいらないかも。
……智くんに伝えてもらってもいい？」
ばくん、ばくんと
弾けて、飛んでしまいそうな動悸を抑えた。
「了解！ 気を付けて行ってきなね〜」
その温かい笑顔にほっと胸をなでおろして、手を振って扉を閉めた。
相葉くんが戦おうとしているんだ。
俺も、向き合わなくちゃ＿＿＿＿。
・
射撃をするときは、どうしようもなく、周りが見えなくなる。
お前にできることはこれしかないのだと
引き金を引きさえすれば、何もしなくていいのだと
そう、言われているような気がして。
だけど、今はなんだか違う。
お前がしてきたとこは本当に正しかったのかと
そう問われているような声がする。
俺は今から、一度来た道を、全力で戻らなければいけない。
もう一度、俺が見落としてきた罪を
探さなくちゃ、いけない。
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花櫻(プロフ) - ゆいさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！(*^^*) これから少しずつ、5人の過去と繋がりを明らかにしていく予定です(にやり) 更新はゆっくりですが、どうか応援よろしくお願いします！ メリークリスマス！笑 (2016年12月25日 19時) (
レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - ゆいです！花櫻さんに覚えていただけて、光栄です！相葉くんの過去と、翔くんがこれからどんな行動に出るのか、とっても気になります！更新楽しみにしてますね！そして‥‥メリークリスマス(^ ^) (2016年12月25日 9時) (レス) id: 2b88837529 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - ゆいさん» 覚えてますよ〜！笑 コメントありがとうございます(*^^*) 今回のお話の中心は相葉ちゃんです☆ ぜひぜひ楽しみにしていただければ嬉しいです！ (2016年12月18日 21時) (レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 花櫻さん！ゆいです！覚えてますか？（笑）今回もまた愛読者の1人として読ませていただきました！相葉くんにも、いろいろな過去があるようですね‥‥これから5人がどのようにして向き合っていくのか。楽しみにしてますね！！！ (2016年12月18日 19時) (レス) id: 2b88837529 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - cloverさん» はじめまして！コメントありがとうございます(*^^*) そこまで言っていただけるなんて、とっても嬉しいです…！ 近頃亀更新で本当に焦っていたので、cloverさんの言葉に少し安心しました(´∀｀) 今後もできる限りが 頑張りますので、どうか応援よろしくお願いします！ (2016年11月30日 7時) (レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2016年10月7日 23時
