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Nサイド
屋台で買ったらしいたこ焼きを完食した相葉さんと潤くんと交代し、再び客引き係に戻った俺は
安定した客入りに満足しながら、キャンプ用のイスに腰掛ける。
普段から運動不足の俺に、4時間の立ち仕事はさすがに疲れた。
喫茶店の営業では程よく休憩ができるけど、夏祭りの屋台となるとそうもいかない。
「かき氷ブルーハワイ1つくださーい」
「かしこまりぃ！」
「相葉さん元気ねぇ〜」
スタミナ切れを知らない相葉さんの働きっぷりを眺めていると、翔ちゃんの手当を終えたらしい大野さんが戻ってきた。
「どうだった？」
「とりあえず消毒して絆創膏貼っといた。……やっぱちょっと元気なかった」
「そっか……やっぱ、さっきの男に何か言われたのかな」
アイスコーヒーを一杯だけ頼んだ、細身のスーツ男。
見た目は20代後半…くらいだっただろうか。ひどく静かで、落ち着いた雰囲気だったな。
そう。震えるほど、静かな。
あの男が翔ちゃんの耳元で何かを言った瞬間、翔ちゃんの顔色は塗り替えたように変わって
さっきまでの眩しい笑顔は、薄暗闇に消えてしまった。
翔ちゃんを心配しているのはみんなも同じらしく
特に俺の隣で何でもないような顔して接客を続けるこのおじさんは
きっと心の中では今すぐにでもさっきの男に掴み掛かりたいに違いない。
俺はイスから立ち上がるとうんと一つ伸びをして、腕を組んだ。
鼻をくすぐる祭りの香り。そろそろ花火が上がる頃だろうか。
「……大野さんさぁ」
「んあ？」
「違うなら違うって言ってくれていいんだけど」
「おお」
「……翔ちゃんのこと、好きだったりする？」
「おう、好きだよ」
あっさり。
「夏は暑い？」って聞かれて、「暑いよ」って答えるみたいに。
当たり前じゃんって。何言ってんのって。
そう笑うみたいに、あっさりと頷く。
「あのさ、大野さん。俺が言ってるのは、その……なんてーか……」
「わかってるよ」
そう、まっすぐに
普段の猫背が嘘みたいにまっすぐ答えるもんだから、なんだか、気を遣ってしまったこっちが恥ずかしくて
この人には躊躇いも戸惑いもないのだと、今更ながらに気付く。
「大切とか、失くしたくないとか、そんな枠とっくに越えてるよ」
そしてやっぱり、今更思い出すんだ。
「ずーっと前から探し続けて……やっと見つけたんだから」
この人は、『喫茶storm』の店長なのだ、と。
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花櫻(プロフ) - ゆいさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！(*^^*) これから少しずつ、5人の過去と繋がりを明らかにしていく予定です(にやり) 更新はゆっくりですが、どうか応援よろしくお願いします！ メリークリスマス！笑 (2016年12月25日 19時) (
レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - ゆいです！花櫻さんに覚えていただけて、光栄です！相葉くんの過去と、翔くんがこれからどんな行動に出るのか、とっても気になります！更新楽しみにしてますね！そして‥‥メリークリスマス(^ ^) (2016年12月25日 9時) (レス) id: 2b88837529 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - ゆいさん» 覚えてますよ〜！笑 コメントありがとうございます(*^^*) 今回のお話の中心は相葉ちゃんです☆ ぜひぜひ楽しみにしていただければ嬉しいです！ (2016年12月18日 21時) (レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 花櫻さん！ゆいです！覚えてますか？（笑）今回もまた愛読者の1人として読ませていただきました！相葉くんにも、いろいろな過去があるようですね‥‥これから5人がどのようにして向き合っていくのか。楽しみにしてますね！！！ (2016年12月18日 19時) (レス) id: 2b88837529 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - cloverさん» はじめまして！コメントありがとうございます(*^^*) そこまで言っていただけるなんて、とっても嬉しいです…！ 近頃亀更新で本当に焦っていたので、cloverさんの言葉に少し安心しました(´∀｀) 今後もできる限りが 頑張りますので、どうか応援よろしくお願いします！ (2016年11月30日 7時) (レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2016年10月7日 23時
