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Oサイド
野球のルールはよく知らないけど、うちのチームが優勢なんだってことは見ていてなんとなく分かった。
松潤のピッチングはまだ不安の色が少し見えるものの、特に大きなミスもなく、順調に試合が進んでいる。
「みんな頑張ってるね」
隣でおいらと一緒に腰かける翔くんは、嬉しそうに微笑んだ。
その優しそうな表情は、なんだかお母さんみたいだ。
「ニノは松潤をうまく引っ張ってるし、相葉くんのサポートもうまくチームを支えてる。
……うちの店員はみんな優秀だね。バイトが出る幕じゃないや」
「んふ、みんな優しいからね」
ふわ、ふわり。
梅雨の終わりを告げる風が、川沿いの小さな戦場を駆け抜ける。
少し前まで残っていた雨の香りはもう姿を消して、次の季節への始まりを告げる。
「もうすぐ夏かぁ……」
呟いて、ふと気づく。
隣で緩やかに温かな時間を纏う彼の顔を初めて見た時には、桜が薫っていた。
「翔くんがうちに来て、もう2ヶ月も経つんだね」
彼の笑顔に、もう影はない。
微かに感じていた距離も、立場の壁も
こんな短い時間で、それは跡形もなく消えている。
「……そうだね。早いなぁ」
慈しむように細められるその目には、どこかに置き忘れてきたあどけなさがあって
だけど驚く程整ったその横顔は、息が詰まるくらい美しくて
ちょっとだけ、どきっとした、なんて。
なーに言ってんだおいら。
「……智くん」
その時。
フッと、翔くんを纏う空気が変わった。
「俺、こう見えても大学生だからさ。ちゃんと勉強はするんだよ。
喫茶店の仕事も、御用屋の仕事も、勉強と同じでちゃんと自分から進もうとしなくちゃいけない」
その紅い唇が、綺麗すぎる弧を描く。
「……智くん。俺が2ヶ月前と同じだと思った？」
……あぁ、これだから
これだから翔くんは困るんだ。
知らないところで、目に見えない速さで、ぐんぐん前に進んでしまうんだから。
「犯人はあなたです。……なーんて」
その挑発的な笑みも、しぐさも
グランドから響く金属音も
あぁ、うん。
_______100点満点だ。
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花櫻(プロフ) - ゆいさん» いえいえ、こちらこそありがとうございます！(*^^*) これから少しずつ、5人の過去と繋がりを明らかにしていく予定です(にやり) 更新はゆっくりですが、どうか応援よろしくお願いします！ メリークリスマス！笑 (2016年12月25日 19時) (
レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - ゆいです！花櫻さんに覚えていただけて、光栄です！相葉くんの過去と、翔くんがこれからどんな行動に出るのか、とっても気になります！更新楽しみにしてますね！そして‥‥メリークリスマス(^ ^) (2016年12月25日 9時) (レス) id: 2b88837529 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - ゆいさん» 覚えてますよ〜！笑 コメントありがとうございます(*^^*) 今回のお話の中心は相葉ちゃんです☆ ぜひぜひ楽しみにしていただければ嬉しいです！ (2016年12月18日 21時) (レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
ゆい - 花櫻さん！ゆいです！覚えてますか？（笑）今回もまた愛読者の1人として読ませていただきました！相葉くんにも、いろいろな過去があるようですね‥‥これから5人がどのようにして向き合っていくのか。楽しみにしてますね！！！ (2016年12月18日 19時) (レス) id: 2b88837529 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - cloverさん» はじめまして！コメントありがとうございます(*^^*) そこまで言っていただけるなんて、とっても嬉しいです…！ 近頃亀更新で本当に焦っていたので、cloverさんの言葉に少し安心しました(´∀｀) 今後もできる限りが 頑張りますので、どうか応援よろしくお願いします！ (2016年11月30日 7時) (レス) id: 69bc2f5e0e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2016年10月7日 23時
