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Oサイド
【爆発まであと 0：41：29】
俺たちは、10階より下の階の爆弾を探す。
翔くんの様子をこまめに確認しながらゆっくりと進んでいるものの、
まだひとつも見つかっていない。
「はあっ……っいて……」
「痛い？ ちょっと休もっか」
俺が言うと、翔くんは素直に頷いて
狭い道の壁に体を預けた。
出血は止まったものの、
皮膚をじりじりと焦がすような感覚が、足にまとわりついているはず。
痛みと、動けないもどかしさから
翔くんの表情は決して優れているとは言えなかった。
「…………俺さ……」
そんな中、翔くんはおもむろに口を開いた。
「……あの時、俺を撃ったのは……吉本さんなんじゃないかって、思うんだ」
「え……」
「撃たれる直前にね、相手に追いつかれてないか心配で、後ろを見たんだ。
……その時……一瞬、吉本さんの姿が、見えた気がして」
傷口をさするその手が、かすかに震えている。
壁じゃない、どこか遠くを見据えたような翔くんの瞳が、儚くて
その震えた手を握ろうかと、そっと手を伸ばした時だった。
ポケットに入れていた携帯が、揺れる。
「ん……？」
画面を開いて、メールを読んだとき
その内容が嬉しくて、翔くんにそのまま見せた。
『14階で爆弾一個発見！ 相葉さんがばったり見つけました。
そっちはどうですか？ 無理しないでね』
このメールを送るときのニノの顔が目に浮かんで、自然と頬が緩む。
それは、翔くんも同じみたいで。
「すごい！ さすが雅紀だね」
あの儚さを忘れた笑顔が、爆発への恐怖感を消してくれた。
「……みんながいるから、頑張らなきゃ」
自分に言い聞かせるような翔くんの声が
狭い天井裏の道に響く。
頷き合って、再び進みだした道は
さっきよりも明るく、広く感じた。
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山にのあい(プロフ) - すごく感動しました。とても良い作品です泣 (2016年2月22日 16時) (
レス) id: 3c4616375b (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - 彩佑実♪arsさん» ありがとうございます！本番で落ち着いて、いつも通りの自分が出せたらきっと大丈夫ですよ！ 生意気言ってすみません(^_^;) 応援していますね！ (2016年2月18日 16時) (レス) id: 1f16760700 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実♪ars(プロフ) - 合格おめでとうございます！ 私は明日私立、3/3公立なので頑張ります＾＾ 新作楽しみにしています♪ (2016年2月15日 19時) (レス) id: 977b44e406 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - ひなさん» いえいえ！楽しみにしていただけてすごく嬉しいです(*^_^*) 新作もよろしくお願いします！ (2016年2月14日 18時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - そうだったんですか汗はやとちりすいません！焦らずやってください(._.`)受験おつかれさまでした(^^) (2016年2月14日 17時) (レス) id: 287a42e902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2015年6月9日 22時
