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Oサイド
【爆発まであと 1：07：47】
「これからどうする？」
翔くんの足の止血をしながら、松潤が言った。
その言葉に、みんなが頭を悩ませる。
「このまま爆発するまで何もしない？ それとも、ここを抜け出して逃げる？」
要するに、今の俺たちに残されている選択肢は
死ぬことを潔く受け入れてじっとしているか
死ぬことを覚悟して綱渡りをするか。
もちろん俺は後者を選びたい。
このまま死ぬのをただ待つなんてごめんだ。
それはみんなだって同じはず。
ただ……
「……ごめん。俺が足手まといになってるね」
松潤にありがとうと微笑んで、翔くんが申し訳なさそうに言った。
「そんなことない」
「……なんだったら、俺を天井裏にでも置いておいて、みんなだけでも先に……」
「＿＿＿だから何でそういう考えになるんだよっ！」
思わず出た俺の大声に、みんなが肩をビクつかせる。
……びっくりさせたかもしれない。
でも、本当に止めなきゃいけない時、俺は怒ってでも止めるって決めたから。
「……なんでそうやって、すぐに自分を犠牲にしようとするの」
「…………智くん……」
「さっきだってそう。
撃たれて、痛くてたまらないくせに
他人に構ってる場合じゃないくせに
俺に逃げろって言ってさ」
翔くんの顔が、一瞬、痛みを忘れる。
ぐっと、なにかをこらえるように。
俺はもう一度、顔を上げて
俺を見ているみんなに、力強く言った。
「＿＿＿絶対、みんなで逃げてやるぞ」
……らしくもないけど、輪の中心にそっと拳を差し出す。
察してくれたみんなは顔を見合わせて
少し照れくさそうに笑いながら、重ねてくれた。
「「おうっ！」」
五人分の拳が、ごつんとぶつかる音がする。
これは俺たちの、絆の合図。
決してほどけない、繋がりの印。
久しぶりの、ほっとする空間を
みんなで笑いあいながら、肌で感じる。
決して耐えられるものでない痛みを抱えて
それでも笑顔でいてくれる彼の心が
もうすぐ、絶望に染まってしまうなんて
知りもしないで。
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山にのあい(プロフ) - すごく感動しました。とても良い作品です泣 (2016年2月22日 16時) (
レス) id: 3c4616375b (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - 彩佑実♪arsさん» ありがとうございます！本番で落ち着いて、いつも通りの自分が出せたらきっと大丈夫ですよ！ 生意気言ってすみません(^_^;) 応援していますね！ (2016年2月18日 16時) (レス) id: 1f16760700 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実♪ars(プロフ) - 合格おめでとうございます！ 私は明日私立、3/3公立なので頑張ります＾＾ 新作楽しみにしています♪ (2016年2月15日 19時) (レス) id: 977b44e406 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - ひなさん» いえいえ！楽しみにしていただけてすごく嬉しいです(*^_^*) 新作もよろしくお願いします！ (2016年2月14日 18時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - そうだったんですか汗はやとちりすいません！焦らずやってください(._.`)受験おつかれさまでした(^^) (2016年2月14日 17時) (レス) id: 287a42e902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2015年6月9日 22時
