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Oサイド
【爆発まであと 1：22：19】
「……ここだね」
そう言ってようやく止まったのは、管理室の大きめの空気口の真上。
「見張りは？」
「……一人いる」
「じゃあ、強行突破しかないね」
潜めた声で話しながら、パスワードを解いて相葉ちゃんの携帯にメールを送る。
『今から3分以内に開けます。準備おっけ？』
「……智くん」
「ん？」
「……無理、しないで。危ないと思ったら、すぐ逃げて」
まっすぐと俺を見つめる翔くんの眼差しは
また母ちゃんみたいなものになっている。
「わかーってるよ。……翔くんも一緒だよ。無茶したら絶対だめ」
「……うん」
翔くんがゆっくりと頷いたとき
さっき送信ボタンを押したばかりの携帯が小さく震える。
『了解！くれぐれも気を付けて！』
メールを翔くんにも見せて、俺たちは頷き合う。
『正直怖いね。そっちも絶対無理しないように』
そのメールだけ送って、返事は待たずにロックをかけた。
翔くんが、空気口の蓋に手をかける。
「いくよ」
「おう」
・
＿＿＿ガシャン！！
「誰だ！？」
男が振り返る。
知らないスタッフさんのようだ。
「翔くん、こいつは俺が抑える！ シャッター開けて！」
「分かった！」
翔くんが、駆ける。
見たことないくらいに速く。突き刺すような眼光を放って。
テレビ局全体の設備を管理するボタンがずらりと並ぶデスクの前で
翔くんは必死に、5階ロビーのシャッターを開けるボタンを探す。
「お前っ……！」
その背中に向けられたのは
小さく、鋭く光るナイフ。
「や……めろっ！！」
俺は男の腹めがけて、思いっきり突進した。
そしてそのまま、男の腕を抑えてがっちりと固定する。
「はなせ！！」
「翔くんの邪魔は……させない……！」
にらみ合ったまま、転がりまわる。
度々ナイフが刺さりそうになるのを避けるのに必死だ。
「智くん……！」
「早く！！ じゃないと下の人質が！」
「でも、智くんが……！！」
「俺を信じろ、翔！！！」
「＿＿＿＿っ」
叫ぶ。思いっきり叫ぶ。
俺が抑えるから。絶対に、大丈夫。
＿＿＿バチッ
やがて聞こえた、強くボタンを押す音。
そして、翔くんはマイクのスイッチを入れて
思いっきり、叫んだ。
「5階、南口と西口のシャッターを開けました！みなさん、早く逃げてください！！」
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山にのあい(プロフ) - すごく感動しました。とても良い作品です泣 (2016年2月22日 16時) (
レス) id: 3c4616375b (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - 彩佑実♪arsさん» ありがとうございます！本番で落ち着いて、いつも通りの自分が出せたらきっと大丈夫ですよ！ 生意気言ってすみません(^_^;) 応援していますね！ (2016年2月18日 16時) (レス) id: 1f16760700 (このIDを非表示/違反報告)
彩佑実♪ars(プロフ) - 合格おめでとうございます！ 私は明日私立、3/3公立なので頑張ります＾＾ 新作楽しみにしています♪ (2016年2月15日 19時) (レス) id: 977b44e406 (このIDを非表示/違反報告)
花櫻(プロフ) - ひなさん» いえいえ！楽しみにしていただけてすごく嬉しいです(*^_^*) 新作もよろしくお願いします！ (2016年2月14日 18時) (レス) id: 268cdfb6c7 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - そうだったんですか汗はやとちりすいません！焦らずやってください(._.`)受験おつかれさまでした(^^) (2016年2月14日 17時) (レス) id: 287a42e902 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：花櫻
| 作成日時：2015年6月9日 22時
