【相澤消太】救い出して！ヒーロー！ (ページ25)

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恐怖で体が震える。
とめようのない震えが身体を揺らす

そんな私をじっとりと、上から下まで品定めでも
するかのように見る相澤さん

品定めをされているのか震えている私が酷く滑稽で
眺めているのか分からない

ただ私は相澤さんから何をされるのか想像し
ビクビクと震えるしかできない

「……怖いか？」

長い沈黙を破るのは、いつも相澤さんだった。

柔らかく、優しい声だった

私を一等大切にでも思っているかのような、そんな声
私は相澤さんの何でもないのに。

昨日の間違いを消すために、ここに来たのに

そんな、そんな目で私を見るの？

私の心を満たしていた恐怖の中に、困惑が混じる
なんて答えたらいいのだろう、何が、正解なのだろう。

考えようとするのに、上手く思考が纏まらない。

何故だろう、何かが私の奥深くにあって、
私はそれに恐怖している。

相澤さんの言葉は、その何かを引っ張りだそうとしている

私の、何かを。

私の願いの中にある、黒く、濁った、何かを、
はく、はく、必死に呼吸をする。

相澤さんの手が髪を撫で、距離が近くなる。
その行為が、酷く懐かしさを思い出させる。

さっきまでの恐怖は何処へやら、私は色にのまれる

これが間違いではないのだとしたら、
この感情が間違いでは無いのだとしたら、
私はまた恐怖することになるのに、

わかっているはずなのに、私達は熱を分け合った。

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更新遅すぎてすいません
忙しくても皆さんはしっかり休んでくださいね。本当に。