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茉緒side
__________頭がキッと痛む。
ここはどこだっけ……
トンネルの…中……
どうしてここに……
記憶が無い……。
爆発の直前に異変に気づいた女の人に手を引かれて思いっきり走ったんだっけ………あの人は？……
我に返り辺りを見渡す。
すぐ横に倒れていた。手は繋がれたままだった。
助けなきゃ……
『だいじょぶですか、』
耳元で声をかける。
東「うぅ………」
良かった、意識がある。
三「東海林！！！？？？どうしたの！？」
向こうから眩しい光とともに男の人と女の人が走ってきた。
三「東海林ッ！？東海林！？」
彼女は慌てた様子で肩を叩く。
伊「東海林ちゃん！？」
東「うぅ………、、」
三「東海林！？意識あるの！？聞こえてる！？」
東「……コト、、、ミコト、」
三「よかったァァーー」
親しい間柄なのだろうか。
ミコト、と呼ばれたその人は目線をこちらに向ける。
三「あなたは」
『あ、えと、』
伊「ッ！？大丈夫！？」
男の人が頭を指さす。
『え？あっ、』
触れると、強い痛みに襲われる。
ぶつけたのだろうか。
三「止血はもう大丈夫みたい」
血も出ている。
東「……あなた、無事？」
女の人が薄く目を開ける。
『…え、あ、はい』
東「良かった、」
彼女はミコトさんの手を借りて体を起こした。
東「あたしは東海林夕子。」
伊「……夕子ちゃん？」
東「…そんな風に呼ばれたの何年ぶり！？」
伊「えー！！可愛い名前なのにもったいなーい！」
東「そんなふうに言われたの初めて……」
東海林さんは照れ隠しに泣き真似をする。
伊「俺は、伊吹藍！！！」
東「………藍ちゃん？」
伊「藍ちゃん夕ちゃん！？」
東「藍ちゃん夕ちゃん！！！」
さっきまで倒れていたのになんなんだ、この人のテンションは。
三「…あ、私は…………………三澄です。」
東「いやめっちゃ考えて苗字だけ言ったし」
三「いや、だって名前言ったらさ………………面倒くさそうじゃん」
伊吹さんがわざとらしくむせた。
東「藍ちゃん藍ちゃん、この人ミコトね！！」
ちょっと東海林ーとミコトさんがつぶやく。
伊「………じゃあ、ミコト、ちゃん！？」
ミコトさんは仕方ないですと頷いた。
東「あ、それであなたは」
夕子さんがこちらに目を向ける。
『あ、えっとあの…鷹村茉緒です』
名前は覚えていた。
三「どうしてここに？」
『それが……覚えてなくて、』
3人が顔を見合せた。
続く (更新停止中)
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作者名：綺兎 | 作成日時：2020年11月8日 21時
