Between life and death (ページ26)

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目黒side

ここに来て2日目。俺はまだ信じられずにいた。
死んだと思った自分がこうして意識があって、体もちゃんと動く。それに、、、、

もう2度と会えないと思っていた椎名にも会えた...

俺は1年の時から椎名が好きだった。

一目惚れだった。

こんな事言うのはあれだけど、別に椎名は特別可愛い訳でもない。
だけど、確かに惹かれる何ががあった。

クラスは違ったから見てる事しか出来なかったけど、椎名は本当に俺の理想そのままの子だった。

誰に対しても優しくて、おしとやかで、あんまり男子に耐性が無いのか話しかけられてあたふたする様子は本当に可愛かった。

そんな天然な可愛さあってか、椎名は密かにモテていたと思う。実際、俺と同じサッカー部のヤツが椎名に告ってるのを見た事がある。

大事なのはここから、

椎名は次の日からいじめられるようになった。

そのサッカー部のヤツの事が好きだった女子の仕業だった。
初めは、物を隠されるくらいだった。
その頃は椎名の周りの友達も一緒に探してあげていた。

だけど、少し経つと椎名の周りからは友達が消えた。

いじめていた女子が椎名の友達を脅していたらしい。

俺は何もしてあげる事が出来なかった。

日に日に笑顔が減っていく椎名になんと声をかけたら良いかわからなかった。
だから、3年になって椎名と同じクラスになった時はチャンスだと思った。

だけど、

椎名は自ら死を選んだ。

椎名を助ける事が出来なかった俺には何ができると言うんだろう。