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数日後、俺は仕事終わりに涼太の家へ向かっていた。
俺にすがりついて泣いたあの日から、涼太は仕事を休んでいる。電話をかけても留守番電話に切り替わるのみで、出てくれない。そんな日が数日続いたため、直接顔を見に行くことにした。
インターホンを鳴らすと中から涼太の母親が現れた。確か涼太は独り暮らしだったはず、母親が涼太を心配して訪れたのだろう。折角二人きりになれると思っていたのに…。沸々と湧き出てくる黒い感情を表に出さないように平静を装った。
「あぁ！翔太くん。お久しぶり。」
「あ、お久しぶりです。」
「もしかして、涼太のこと見に来てくれたの？」
「あぁ……はい。」
「涼太。翔太くんが来てくれたわよ。」
部屋の中へ声をかけると、扉の奥から涼太が現れた。顔色は幾分良くなったように見えるが、表情が暗い。
「翔太…。」
「電話かけてもでねぇし…心配させんなよ。」
「……ごめん。」
部屋に上がらせてもらい、涼太と久しぶりに会話する。立て続けに近しい人が亡くなったことで気落ちしている彼は口数も少なく、こちらが話題を振ってもただ頷くだけ。
会話が止まり静寂が流れる。すると、キッチンから涼太の母親が声をかけてきた。
「涼太！夕飯はどうする？何がいい？」
「……うどんでいい。」
「また？……しょうがない。翔太くん、夕飯はもう食べた？」
「あっいえ。まだです。」
「良かったら食べていって。うどんで良ければだけど。」
「うどんで大丈夫です。すみません、わざわざ。」
「……俺も手伝う。うどんだけじゃ寂しいからもう一品作るよ。」
そう言って、涼太はキッチンへ向かった。料理を作りながら、安心しきった顔で母親と会話する涼太の姿を見て気持ちが波立つ。
(もう少し、あと少し……邪魔な奴を消せば……涼太は俺だけを見てくれる。)
飴玉を口に含んだ。俺だけを見ろ。俺がお前の一番なんだよ。苛立ちが募り、思わず飴玉を噛み砕いてしまった。
すると、途端に口内に苦味が広がる。え？なんで？今までずっと甘い飴だったのに……。もしかして噛んではいけない？舐めきらないといけないのか？
慌ててもう一つ残っていた飴を口に放り、今度は慎重に舐めていく。涼太の視界が俺だけを映すようになることを願いながら。涼太に関わる俺以外の奴が消えてくれることを望みながら。
数分後、飴玉は消えた。
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愛 - 顔の腫れ戻って良かったです〜息子の遊び相手って何だ？と初回の伏線から気にはなっていたので今回わかって嬉しい反面やはり怖い！遊んだ後の素材は卸様が持って行くのでしょうね！毎回ゾクゾクワクワクな気持ちになります。楽しい時間を今回もありがとうございました！ (5月10日 13時) (
レス) @page50 id: d0bfcc5a35 (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - 愛さん» お久しぶりです！連続で物騒になってしまいました(笑)私自身、苦しむ描写が好きなのでちょっと詰め込んでしまいましたね。深澤担の皆様にはご心配をおかけします(汗) (5月10日 6時) (レス) @page47 id: c5809cbf44 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - きゃー夜宵さんだ！待ってました更新嬉しい…最近お店は物騒ですね。今度はバット持って来た。いやしかしなぜdayの始まりが首締めあげられたり、メッタ叩きといつもやばいんですか？生きてるとは思ったけど自担なのでとても心配になります。顔ぐちゃは怖過ぎです(笑) (5月9日 13時) (レス) id: b51f04b8ea (このIDを非表示/違反報告)
夜宵(プロフ) - 愛さん» お気遣いありがとうございます！感想いただくと創作のモチベが上がるので大変有難いです…！4＝シ＝死の連想でday“4”にこのお話をあてました。節々で異常な日常が出せたら良いなぁと思っていたので、怖がってもらえて嬉しいです！ (2023年3月6日 0時) (レス) @page46 id: c5809cbf44 (このIDを非表示/違反報告)
愛 - やはり店主は特別な方だと思ってはいましたが、まさかパパさんまで手中に落としていたとは！day4は、会話は日常ののんびりした時が流れているはずなのに、最後まで言葉の一つ一つが怖かったです。最近夜宵さんが沢山来てくださり嬉しいですが、ご自愛もしてくださいね。 (2023年3月5日 1時) (レス) id: bc558c90df (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜宵 | 作成日時：2020年11月7日 20時
