ゴルゴダの丘は何処。【gr】 ページ7
(異世界設定、夢主視点、かなり妄想が入ってるので後々公式設定と矛盾が発生するかも。)
私は生まれながらにして、人の頭の上に数字が見えた。
小さい頃は皆そうなのだと思っていたが、違うと知ったのは8歳の頃。
それから私はそれが一体なんの数字なのかを考え始めた。
鏡に写った自分の頭の上のそれは0、畑を耕す母さんの頭の上も0、自警団の父さんの頭の上には3。
女の人や子供の数字は大体0で、男の人のうち何人かの数字が1〜5くらいだった。
結局それが何を意味するのかは分からないまま過ごして数年、一度町が盗賊に襲われた時翌朝父さんの頭の上の数が1つ増えていた。
もしかして悪い人を懲らしめた数なのかな？
そう思ったけど、この間通りで泥棒を捕まえた隣のおばさんの数字は0だった。
ある日、教皇領の辺境にあるこの町へ教会のえらい人達が訪れた。
赤い帽子の背の高い人、オスマン枢機卿というらしい。
彼の頭の上には13が見える。
周りに控える騎士様達の数字は少ない人でも30、教会一強いと噂の炎の騎士オプロイテ様の頭上には107が見えていた。
彼らはしばらく町の協会にとどまって、みんなの懺悔を聞いてくれるのだそうだ。
私は数字が見えることがいい事なのか悪い事なのか、えらい人ならその意味も分かるかもしれないと思って懺悔の列に並んだ。
「よく来ましたね。」
怖い人だったらどうしようと思っていたが、枢機卿は優しい声でそう言って私に椅子へ座るように促す。
「あの、わ、私……人の頭の上に変な数字が見えるのです。」
「数字、ですか？」
席についた私を見ながら彼は首を傾げる。
やはり、珍しい事なのだろうか。
「自分や友達や、あと女の人は大体みんな0です。父さんは3だったけど、前に盗賊を退治しに行った時１つ増えて今は4。」
「なるほど、私はどうですか？」
彼の頭の上を見直すと、最初に見た時と変わらず13だった。
「13です。」
「…………騎士達の頭の上の数字は見えましたか？」
「はい。でも、びっくりしました。あんなに大きな数字は見たことなかったから。」
私がそう言うと枢機卿の顔が少し曇った気がした。
何か悪い事を言ってしまったかしらと不安になる。
「あ、あのう、これは何の数字なのでしょうか。」
「……他人の生命を奪うということは、この世で最も罪深い事の一つです。我々は常にその罪を我が身に刻み、犯した数を忘れる事はありません。」
ぽかんとする私に彼は困ったように笑ってこう告げた。
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笹良柚紀(プロフ) - ごみくずさん» ご満足いただけたなら何よりです、改めてリクエストありがとうございました！ (2018年10月9日 20時) (
レス) id: da544bddee (このIDを非表示/違反報告)
ごみくず(プロフ) - 笹良柚紀さん» わぁぁぁあああありがとうございます……！！！お互いの依存具合とか壊れっぷりが半端なくだいすきです…文章もとっても綺麗で…ほんともう…ありがとうございます…() 素敵な作品を本当にありがとうございました！これからも陰ながら応援してます…！ (2018年10月9日 13時) (レス) id: 716d47e424 (このIDを非表示/違反報告)
笹良柚紀(プロフ) - ごみくずさん» リクエストありがとうございます！ ゆっくり消化ですが気長にお待ちいただければ幸いです〜 (2018年10月7日 14時) (レス) id: da544bddee (このIDを非表示/違反報告)
ごみくず(プロフ) - コメント失礼します。貴方様の文章が大好きで、いつも更新の度に楽しませて頂いてます。そこでリクエストなのですが、｢ut先生、好きすぎて暴力を振るってしまう夢主とそれを受け入れてしまうut先生、共依存｣が見てみたいです…気が向いたらお願いします (2018年10月7日 8時) (レス) id: 716d47e424 (このIDを非表示/違反報告)
笹良柚紀(プロフ) - 変なカピバラさん» コメントありがとうございます！ そう言って頂けると大変励みになります。不定期更新ですが今後とも楽しんで頂ければ幸いです〜 (2018年7月25日 10時) (レス) id: da544bddee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笹良柚紀
| 作成日時：2018年4月10日 22時
