24：相合傘 ページ24
*
翔「悪い、思ったより長引いたわ。
……あれ、お前なんでそこ？」
放課後、英語の小テストの散々な結果により先生から呼び出されていた翔太くんが戻って来て、めめの席に座る私に怪訝そうな顔をした。
『校庭が見えるから』
人数が少ない教室で普段は窓際にぴったりくっついてはいない机を窓に寄せていた。
翔「誰か居んの？」
『ん〜ん、何となく見てただけだよ(笑)さっきまで阿部ちゃん居て喋ってたから外見てなかったし』
翔「ふ〜ん」
『あ、夕方雨降りそうって言ってたよ』
翔「へ〜」
興味なさそうな返事を耳にしながらめめの机を元の位置に戻す。
おそらく康ちゃんが書いたであろう“めめとこーじ”の相合傘が目に入り思わず笑ってしまった。
翔「何笑ってんだよ」
『これこれ、見てよ(笑)』
指差した相合傘を見て“ああ、”と呟いた翔太くん。
翔「この前、俺の机にも“しょった、こーじ”って書いてた。ラウールんとこも書いてたんじゃね？」
『じゃあ今度私も書こっかな(笑)』
翔「誰の机に？」
特に誰と書こうかなんて考えていなかったから、どうしよっかなぁ〜と適当に答えると真っ直ぐに視線が合う。
翔「……教卓？」
『え…？』
翔「あ、いや…さっき阿部ちゃん居たって聞いたからパッと浮かんだだけ」
そう言いながらばつが悪そうに視線を逸らされる。
なんだ、ビックリした。
教卓になんて落書き出来る訳ないよ、きっと怒られちゃう。
翔「ま、誰と書いてあっても消すかハートにヒビ書き足すわ」
『なんでよ(笑)』
翔「なんでも」
『痛っ』
ペチ、と軽く頭を叩かれる…と言っても触れる、に近い感じだから実際は痛くはない。
翔太くんはそれを分かっていて「嘘だろ」とけらけら笑っている。
『も〜！しょっぴーのせいで遅くなったんだから雨降らないうちに早く帰ろ！』
翔「はいはい、待たせて悪かったな」
『傘持ってないから降ったらリアル相合傘になっちゃう』
翔「俺も持ってねーよ」
『じゃあビショ濡れだ(笑)』
それは嫌だ…と早足で教室を出る翔太くんに、今度は私が早く帰ろうと促される。
慌てて後を追うように教室を後にした。
廊下の窓から見える空は曇り模様…
雨、降りませんように。
─────────────────────
黒板の相合傘、可愛かったですよね。
…特に何もない話で申し訳ないです。
ええ、お察しかと思いますがネタ切れです←
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ゆゆ(プロフ) - ささん» けしからん、もっとやれ！状態です(笑)皆は書いてる様子をどう見てたんだろう…← (2019年10月28日 9時) (
レス) id: ac690e68a8 (このIDを非表示/違反報告)
さ - 黒板の相合傘は罪ですね！ (2019年10月28日 2時) (レス) id: 53a7921132 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - ちあきさん» ありがとうございます！読んで頂けて感激です！マイペースではありますが少しでも楽しんで頂ける話が書けたらな、と思います☆ (2019年10月18日 23時) (レス) id: ac690e68a8 (このIDを非表示/違反報告)
ちあき - いつも楽しんで読んでます。早く読みたい気持ちではありますが...ゆゆさんのペースでの更新を気長に待ってます＾＾更新頑張ってください。 (2019年10月18日 23時) (レス) id: 8d08173618 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - 阿部ちゃんLoveさん» コメントありがとうございます！ビビッてきたって何だか嬉しいです^^ 楽しんで頂けたら幸せです☆ (2019年9月20日 10時) (レス) id: ac690e68a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆゆ | 作成日時：2019年9月12日 21時
