転生したらペット♂になった

16-鬼舞辻無惨 ページ16

家はと言っても小さな小屋に大人2人と子供1人。日光から隠れれば何も不満は無いが、人1人増えるだけで随分窮屈に感じる。

そろそろ空間を操る鬼でも現れれば青い彼岸花の研究も鬼殺隊から身を隠すのも楽だな。鬼殺隊からの追手の問題が無くなれば強い部下を12人程育ててみようか。と美月の体に着物を着せながら一人無惨は考える。


美月は鬼となってから成長が止まったままだ。このまま時間が経って自我がはっきりすれば自由に成長を操作出来るようになるだろう。しかし……

美月のしっとりと肌に吸いつく様な滑らかな白い肌。頬は薄らと色付き血のような真っ赤な唇が艶かしい。まつ毛は上下共に細く長く連なり瞬きする度にふさり、と音が聞こえてきそうな程。
上げていけばきりが無いが、幼くとも完成された美の結晶が目の前にいて理性を保つ生物等存在しない。

私が食事のため小屋を出ている間に鬼殺隊の人間に美月の顔を見られた様で、いつの日からか産屋敷が美月の存在を探している。きっとその行動は美月の美しさだけで無く私を誘き出す餌として利用してやろうという魂胆だろう。

_____絶対に離さない。ずっと傍に置いてくれと言った美月はまだ分別もつかない幼子だったが、今更無かった事にさせてやる程私は優しくない。

この幼子が着るには重すぎる程装飾された着物に美月が一人で行動出来ないようにと思いが込められているとは露ほども思っていないだろうな。

_____ニヤリと口角が上がるのを感じた。

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