刀剣乱舞の世界に付喪神として転生した俺は (ページ19)

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監査官ページ19

｢どうも、噂によらずすんなりと歓迎して下さって感謝します｣

｢うちは見ての通り健全な本丸だ。
誰も重症じゃあ無いしアシンヌは通常通り｣

｢見ての通り、と言われましてもこの空気の淀みに心当たりはございませんか？｣

｢子は親に似るって言うし、俺のネガティブが移っただけだろ｣

｢アシンヌ様に至っては報告すらされていない。新人研修受けていないんですか？既存の付喪神でないモノと遭遇したら、そもそも普通報告しますよね？もしかして普通の神経が分からないとか言う脳筋の部類でしたか？｣

噂ってどんな噂だよ。だいたい想像つくけどさ。
ニコニコと胡散臭い笑みを浮かべた狐目の監査官は、丁寧な言葉遣いに見せかけてチクチクと絶え間なく審神者に棘を刺している。
まあ、審神者は気にすることなくいつも通りだけども。

｢それに、道中案内してくれた付喪神の方が、審神者の部屋に呼ばれた者が朝方部屋から辛そうな顔をして出て来るのを何回も見たと仰っていましたが？
立つのも辛そうで覚束無い足取りなのに自室に帰すそうで…｣

｢それは…｣

めっちゃ心当たりあります。
ええ、そんな縋るような目で見ずとも分かっていますとも。私はもう理解してますよ。
ようするに

(鬱アニメ鑑賞会に)呼ばれた者が(徹夜で鑑賞会して)朝方部屋から辛そうな顔(寝不足の体調不良＆成りきってる)して出てくる。(ずっと座ってて)立つのも辛そう(足が痺れて)覚束無い足取り。

という訳ですね。
いや、こっちに頼らずこれくらい自分で説明してくれんかな。
監査官の目が付喪神(被害者)の口から偽の説明させるようとする屑みたいな目してるんですけど。