人間不信。－弍－アカイツキトザワメキ (ページ23)

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＿＿＿＿＿ねぇさんッッ！起きて！！

『…っ！？！？』

［あ、起きた。おはよねぇさん！］

『……？？？』

…そのとんでもない勢いの起こし方はやめたほうがいいと、咎めるべきか迷ったが、それも直後に襲ってきた睡魔に掻き消される。

『…何時なのよ…』

［？今はねー…５時半…過ぎたぐらい！］

『…寝かせて』

［朝ごはん！できてるよ］

『………はぁ』

食え、と。

よくもまぁ幽霊なのにだとか、絶対四時からぐらいには起きてただろうだとか、そもそも作れたのかとか…色々聞きたいことはあったが、コサクから感じる圧が背中に突き刺さるような気配もするので、おとなしく布団から出て朝食を摂りに行く。

［…そう言えばねぇさん、僕たちが亡くなったとき、後を追うようなマネしなかったよね？］

『…そうね』

［ねぇさん、やりかねないなって思ってたんだけど？］

『……そうね…思ってもみなかったかな…』

［えっウソ！？］

『…なんでかなぁ…今まで死にたいだなんて一度も思ったこと無いような気もするんだけど…』

［…そうなんだ？］

『ええ、むしろ水害やらに遭ったときだって、死にたくないって思ってて………それはまだコサクも…母も父もまだ居たときだからか』

［今も死にたいだとかは？］

『…別に。全然ね。自分が死ぬってことに肯定的だったことはないわ』

［………なんでなんだろうね？生きてたいの？］

『…それもどうかはわからないけど………まぁ…周りが迷惑でなければ…それでもいいかもね』

［！！迷惑だなんて絶対に思われてないと思う！］

『……そこは断言するべきなんじゃないかしら？』

［！？じゃ、じゃあ！迷惑でない！です！］

『……それはどうかしらね…？』

［なんでぇ…！？！？］

幼い姿と知能を持っているコサクにはキャパオーバーのようだ。

色々と考えることや情報が多くなってきて、理解しようとしても処理しきれず、目から溢れ出てしまいそうだ。

『……深く考えなくてもいい。貴方が思うようにしなさいな』

［…ぅ〜…僕なりに…考えてみる…］

『適度に休み入れなさいよ』

［…うん……あ、そうだ、ご飯美味しかった？］

『え？…ああ、うん、とても美味しかった。ホントによく作れたものね？』

［ふふ、ねぇさんの為にと思いまして］

…それにしても…私が死ぬ…か…
友好的に接される度に消えようかとは思ったけど、死んでしまおうとは思ったことないな…

…何処かで聞いた話のような…