狂える少女達の恋愛論（ＧＬ）

ゆりこ〜特別 ページ24

A｢百合子様〜っ！｣


伝統文化研究会の教室のふすまを開けると百合子先輩が凛とせすじを伸ばして座っていた。
私は会員じゃないんだけど、生徒会役員の私をときどきこうして呼んでくれる。

生徒会室でいいじゃんって？
いや〜、ここにいる百合子様の方が百合子様らしいじゃん？

って言ったらここに呼んでくれるようになった。


百合子｢Aさん。あら...良いのですわよ、様なんて付けなくても｣


ふわっと笑う百合子様が美しい...
お花みたいだなって思う。


A｢だってそれは...感謝してもしきれないからですよ〜！｣


座っている百合子様に飛びつくと、少し驚いて、そして少し照れていた。


百合子｢Aさんっ...！？い、いけません....！離してくださいっ...！｣

A｢感謝してるんですーっ｣



感謝してるのは本当だ。
私は先日、イカサマギャンブルに負けてミケ落ちしてしまった。

生徒会役員なのにも関わらずイカサマに引っかかるなんて...我ながら駄目だなぁと思う。

なんとそこで助けてくれたのが百合子様ってわけ。
イカサマを仕掛けてきた人とギャンブルをして見事勝利。
借金も返せたのだ。


A｢百合子様はほんとにお優しい....！大好きですっ！！｣


ぎゅーっと少し強く抱きしめた。


百合子｢ちょっと....！Aさんっ...！？
　 そ...れはっ....Aさんだったから、ですよ....？｣



A｢え...？｣

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