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第五十四話 〈漆ノ型〉 ページ18

あの先輩隊士が一人を抑えている時、横と後ろから斬りかかってくる。炭治郎と伊之助が振り払い、緋音が蹴りを喰らわせた。背中が見えた時に、糸が見えた。炭治郎も気付いたようだ。

「糸だ!!糸で操られてる!!糸を斬れ!!」

「お前より俺が先に気づいてたね!!」

伊之助が三人の隊士の糸を斬る。緋音も糸を斬っていく。

しかし糸を斬るだけでは意味が無い。鬼を倒さなくては。


キリキリキリキリ


「えっ……」

糸を斬った筈の隊士が、再び糸が繋がれ動きだす。

「糸を斬るだけじゃ駄目だ!!また蜘蛛が操り糸を繋ぐ!!だから…」

「ああ、面倒くさいです、ねええええっ!!??」

油断した。後ろから斬りかかって来ていた。

「じゃあ、その蜘蛛を皆殺しにすればいいってことだな」

「無理だ!!蜘蛛は小さいし、多分かなり数がいる!!操っている鬼を見つけなければならないんだよ。でもさっきから変な匂いが流れてきていて、俺の鼻がうまく機能しない!!伊之助、緋音!!もし君たちが鬼の位置を正確に探る何らかの力を持っているなら、協力してくれ!!

それから、えーっと…」

「村田だ!!」

「村田さん!!村田さんと俺で、操られている人たちは何とかする。二人は……」

炭治郎の頭に影がかかる。月明かりが何かに遮られた。
上の見ると、宙に立つ子供。なんと言うか、白かった。髪から肌から着物から、全て白かった。

「僕たち家族の静かな暮らしを邪魔するな」

(浮いてる!?いや…糸の上に立ってるんだ。家族って………)

「お前らなんてすぐに、母さん(・・・)が殺すから」

((母さん(・・・)?))

それと、と続けて緋音の方を見た。

「すぐに迎えにいくよ、姉さん」

「……ふぇ!?」

間抜けな声が出た。

自分に弟はいただろうか?年下の少年は緋音の家族には一人しかいない。間違いではないだろうか。と云うか、似てない。

間違いを正そうと、口を開くが。

「オラァ!!」

伊之助が隊士を踏み台にして、鬼に斬りかかる。が、敢えなく落下。

結構痛そうだ。

「あの子は恐らく、操り糸の鬼じゃないんだ!!だからまず先に…」

「あーあーあー!!わかったっつうの、鬼の居場所を探れってことだろ、うるせぇデコ太郎が!!」

「伊之助やりますよ!?」

伊之助が刀を地面に突き刺す。




獣の呼吸・漆ノ型 空間識覚!!
歌の呼吸・漆ノ型 七ツ緒ノ弦歌

第五十五話 〈みんな殺してしまう〉→←第五十三話 〈ぶった斬る?〉



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夢石榴(プロフ) - 星飼いさん» 久しぶりです。かわいい双子コンビ。書いてて楽しいです。頑張ります (2020年10月25日 20時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - 久しぶりだ―!!嬉しい。やっぱ白黒ちゃん好きだなぁ。頑張って下さい! (2020年10月25日 20時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - みるくストロベリーさん» ありがとうございます!!面白いと言って頂けて嬉しいです!!頑張ります!! (2020年7月28日 16時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - とっても面白い!!これからも頑張ってください、応援してます!! (2020年7月28日 6時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - 星飼いさん» アドバイスありがとうございます。なんか考えてた日々が懐かしい。頑張ります! (2020年6月27日 21時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢石榴 | 作成日時:2020年2月15日 23時

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