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第四十八話 〈緋音ちゃんって凄いね by善逸〉 ページ11

「炭治郎。誰も聞かないから俺が聞くけどさ。
鬼を連れているのはどういうことなんだ?」

「!!
善逸…わかっててかばってくれたんだな……」

「!!」



紅緒が薙刀をとり、炭治郎が止めるように手を前にだす。



「紅緒、待ってくれ…!これには」

「鬼殺することになにか間違いが?」

「大丈夫なんだ、人を喰ったりしてないから…」

「だから?鬼を認める?莫迦言ってんじゃねぇ。
そいつらのせいで、一体何人死んだと思ってんだ」



沈黙が続く。二人の謎の時間。

それに終止符を打ったのは、







「今晩はー。お邪魔します…って、あれ?」



髪を下ろした緋音だった。

きょとんとした顔で紅緒と炭治郎を交互に見る。
が、やっぱり何が起きているか分からない。
善逸が、「炭治郎が鬼を連れていることについてなんだけどね……」と、耳打ちした。



ははあ、なるほど。認められない紅緒と認めて欲しい炭治郎の喧嘩か。



と、解釈した緋音。

鬼を連れていることは知っていたが、特に気にしていなかった。
だって自分も鬼(半分だけど)だもの。
今さら他の人が鬼を連れていても、事情があるのだ、としか思わない。



「…まあいいんじゃないですか?」

「…はぁ?」



にこーとしながらそう言った緋音に、ポカンとした顔で、間抜けな言葉を発した。



「竈門さんにも事情があるのですから。
まあなんとかなりますよ。大丈夫大丈夫」

「はぁ?!」

「はい、おしまい!あ、こっちで寝てもいいですか?
一人で寝るのって心細いですから。布団はこっちの使います」

「ちょっと待て!?軽くないか!?」

「え?──まぁ、お布団軽いですけど」

「違う!!!」


求めていた回答はそれではない。
鬼の件以上に声を荒げている。
此奴はアホか。いや、アホだ。間違いない。脳内お花畑なのは昔からだった。


「鬼だぞ?鬼殺隊だぞ俺ら!!駄目だろ!!」

「え?何が?」

「だぁから…!
…あーもういいや…。どうとでもなれ…」
「??」



布団を敷き、寝る準備が万端になった緋音。
紅緒は諦め、炭治郎に指を差した。



「──いいか、俺はどうなっても知らないからな。あと、悪かったな!お休み!」



自棄になりながら言い捨て、布団に入る。
素直じゃないなぁ、と思いながら、
それを言ったら拗ねそうなので言わなかった。

第四十九話 〈善逸抜刀騒動〉→←第四十七話 〈藤の花の家紋の家〉



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夢石榴(プロフ) - 星飼いさん» 久しぶりです。かわいい双子コンビ。書いてて楽しいです。頑張ります (2020年10月25日 20時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - 久しぶりだ―!!嬉しい。やっぱ白黒ちゃん好きだなぁ。頑張って下さい! (2020年10月25日 20時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - みるくストロベリーさん» ありがとうございます!!面白いと言って頂けて嬉しいです!!頑張ります!! (2020年7月28日 16時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
みるくストロベリー - とっても面白い!!これからも頑張ってください、応援してます!! (2020年7月28日 6時) (レス) id: 9d5389f299 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - 星飼いさん» アドバイスありがとうございます。なんか考えてた日々が懐かしい。頑張ります! (2020年6月27日 21時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢石榴 | 作成日時:2020年2月15日 23時

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