第三十話 〈いざ、屋敷の中へ〉 ページ37
男が落ちて来て、炭治郎が男に駆け寄った。
男の傷は深く、誰が見ても死ぬことは明らかだった。
善逸が、「その人…この子達の…」と、言ったが、
少年達の兄は柿色の着物を着ているらしく、
つまり、他に捕まった人がいる、ということだ。
「俺…死ぬ…の…か…」
「…………嗚呼、あんたは死ぬ」
「……紅緒」
男の近くまで紅緒が来て、男と目線を合わせるようにしゃがんだ。
「俺たちがもっと早く此処に着いていればあんたは死ななかったかも知れない。
憎んでくれて構わない。
俺たちは、あんたを助けられなかった罪を償わないといけない。
だから、あんたの仇は絶対とる。
安心して向こうに逝きな」
男は目を瞑った。
そして、死んだ。
屋敷から獣の咆哮のようなものが聞こえた。
鬼が居ることは明らかだ。
「さぁてと、宣言したからには仇とらないとな」
「嗚呼。善逸、緋音、行こう！！」
善逸が首をブンブンと横に振る。
顔は恐怖で真っ青だ。『無理』と、全力で伝えている。
「…」
「おい、流石にそれは＿＿」
「そうか、わかった」
「ぅお…」
炭治郎が鬼のような形相をしていた。
紅緒が少しびびるくらいには怖かった。
善逸は怒っている炭治郎にすがりつき、＿＿嫌々だが＿＿行く、と言った。
しかし、緋音から返事がない。
紅緒からしたら異常だ。
緋音は、何かしらを断る事は、紅緒の知る限りではなかった。
違和感を感じて緋音の方を見る。
緋音は顔面蒼白で、俯いていて表情までは見れないが、
汗が地面に跡を作り、手は握り締められている。
どう見ても普通ではない。
「緋音？大丈夫か？」
「…え？」
炭治郎が声をかけると、緋音が顔をあげた。
やっぱり顔は青いし、体調が悪そうだ。
「体調が優れないなら、休んでいた方が良い」
「大丈夫…？緋音ちゃん」
「怖かったのか？此処に居ても大丈夫だぞ」
緋音が首を横に振った。
そして、優しい笑顔で「大丈夫」と言った。
いつものような笑顔で。
炭治郎は、子供達に木箱を預けた。
二人を守ってくれるものらしい。
そして四人は屋敷に足を踏み入れた。
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夢石榴(プロフ) - ルイトさん» あれ、ホントだ…。すみません、貼り直します！ご指摘ありがとうございます！ (2020年8月16日 14時) (
レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
ルイト - イラストが載ってません！ (2020年8月16日 14時) (レス) id: 428de47700 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - 頑張ります。更新しまくります、とにかく。 (2020年2月16日 8時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - 宣伝メッチャありがとう！５０話突破おめでとう！自分もコラボできるように主要キャラさっっさとだすぞ！頑張れ！ (2020年2月15日 16時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - バレンタインですねっ！絶対に許さなぇ。まだ出てきてないキャラまで出してくれるの嬉しい。頑張って下さい！ (2020年2月14日 20時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢石榴 | 作成日時：2019年12月23日 17時
