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第二十三話 〈お互い特殊な頑固者〉 ページ30

緋音は深々と頭を下げた。

(…紅緒、大丈夫かな。怪我してるよね、きっと)

頭を上げた緋音は、紅緒のところに向かった。






「…お疲れ」
「お疲れ様です。大丈夫ですか?」
「余裕。全然元気だよ」
「…骨、折れてるのに、ですか」
「うん」


はあ、と大きな溜め息を吐いた。
骨折しているのに元気な訳があるか、とは思ったが口には出さなかった。
紅緒は頑固者で、頑張り屋で、優しいのだ。
否定すれば、気を遣ってしまうだろう。


(でも、痛覚がないからと無茶するのは違いますよね…)


紅緒は少し特殊だ。
生まれつき痛覚が無い。ついでに腕力が弱めだ。
腕相撲は緋音が今のところ全勝している(緋音が鬼という事もあるけれど)。

そして、稀血。強い香りで、そこら中の鬼をおびき寄せるのだ。
下級の鬼ならば我を失って襲いかかってくる。

おかげで紅緒は何度も死にかけた。
痛覚がないから自分の限界を決められないのだ。

痛みで気絶なんて事はないし、拷問で情報を漏らすなんて事も無い。

一見便利そうだが、周りとしては心配の種だ。


「取り敢えず、応急処置しましょう」
「…うん」


そういう緋音も頑固だし、結構特殊だ。

半人半鬼で、不思議な事に昼間は人間だし、夜は鬼だ。
鬼と言っても人を襲う事はないし、紅緒の血を嗅いでもケロッとしている。

目が特殊で、滅茶苦茶遠くまで見えるし、
空間把握能力や、僅かな動きで次の動きを予測している。


「はい、終わりました」
「…ありがとう」




窓から、長い夜が明ける事を告げる光が差し込む。

第二十四話 〈突然のプロポーズ〉→←第二十二話 〈緋音対暗行、決着〉


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夢石榴(プロフ) - ルイトさん» あれ、ホントだ…。すみません、貼り直します!ご指摘ありがとうございます! (2020年8月16日 14時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
ルイト - イラストが載ってません! (2020年8月16日 14時) (レス) id: 428de47700 (このIDを非表示/違反報告)
夢石榴(プロフ) - 頑張ります。更新しまくります、とにかく。 (2020年2月16日 8時) (レス) id: e829fc57fc (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - 宣伝メッチャありがとう!50話突破おめでとう!自分もコラボできるように主要キャラさっっさとだすぞ!頑張れ! (2020年2月15日 16時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)
星飼い(プロフ) - バレンタインですねっ!絶対に許さなぇ。まだ出てきてないキャラまで出してくれるの嬉しい。頑張って下さい! (2020年2月14日 20時) (レス) id: 95c1335c47 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢石榴 | 作成日時:2019年12月23日 17時

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