…俺と、仲良くしませんか？【完】

Story＊１４ ページ14

WZ「ちょ、やめろって…！」
WN「ふ…まぁ、何かあればまた力になるよ」
WZ「…あぁ、何かあれば言うよ」

そう言って、ウォヌとは別れて自分の家へと帰った。
自室に戻って、カレンダーを見ると学生にとって嫌な物である
『期末考査』という文字があった。

…そういや、そろそろ期末考査の時期か。
そろそろ曲ばかり作らないで、勉強するか…。

そう思い、勉強机に向かって数学の問題を解いていた。


数学の問題を解いてる時も、
休憩している時も

思い出されるのは、A先輩の姿だった。


目元が優しいからか、おしとやかなイメージがある。
なのに、本当にどこか儚げで本当に気になる人だ。


…ちゃんと、声が聴いてみたい。


…話してみたい。


…仲良く、なりたい…。


そんな欲が強くなっていくのを驚きながらも感じていた。

こんなの…自分じゃない、とも思ったが、それよりも欲が強くなっていく
この感覚に驚きを隠せなかった。
そして、思い知ったのだ。

…俺って、実はこんなにも欲深かったんだな…と。

今日、ウォヌの教室に行って先輩を見て…あの時と同じように

本当に、綺麗だと思った。


もう１年早く生まれればな…なんて、柄にも無い事を思ったりもした。
同じクラスで、しかも隣の席だと言うウォヌに腹が立った。


…これが、恋で…しかも…


ウォヌに、嫉妬してたのか…？


恋なんて生まれて来てからした事がなかったから、どんな感情なのか、
どんなことを感じるのかすらも知らない。

恋愛に関しては、右も左も分からない初心者だから聞く事しか出来ない。

WZ「はぁ…かっこ悪…」

溜息と共に自分に対しての言葉が出て行く。
自覚したけど、これからどうすれば良いのか分からなくて、
早速ウォヌと電話する。

３コール目位でウォヌは出た。

Story＊１５→←Story＊１３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す