131話黎明に散る ページ36
「俺はもうすぐに死ぬ。喋れるうちに喋ってしまうから聞いてくれ。弟の千寿郎には自分の心のまま正しいと思う道を進むよう伝えて欲しい。父には体を大切にして欲しいと」
家族への言付けを言うと煉獄さんは俺達を見る
「竈門少年、それに竈門少女。俺は君達の妹を信じる。鬼殺隊の一員として認める」
「『!!』」
「汽車の中であの少女が血を流しながら人間を守るのを見た。命をかけて鬼と戦い人を守る者は誰が何と言おうと鬼殺隊の一員だ。胸を張って生きろ」
「竈門少年、竈門少女、猪頭少年、 黄色い少年…もっともっと成長しろ。そして今度は君達が鬼殺隊を支える柱となるのだ。俺は信じる、君達を信じる」
「…(ぽろぽろ」
「…!」
死ぬ直前煉獄は母の幻覚を見た
”母上…俺はちゃんとやれただろうか?やるべきこと果たすべきことを全うできましたか?”
”立派にできましたよ”
母の微笑みを見え煉獄は幸せそうに笑い息を引き取った
煉獄さんが亡くなって俺達は善逸が来るまで泣き続けた
「汽車が脱線する時…煉獄さんがいっぱい技を出しててさ車両の被害を最小限にとどめてくれたんだよな」
「そうだろうな」
煉獄さんは人々の為に一生懸命戦っていたから
「死んじゃうなんてそんな…ほんとに上弦の鬼が来たのか?」
「うん」
「なんで来たんだよ上弦なんか…そんな強いの?そんなさぁ…」
「うん…悔しいなぁ何か一つできるようになってもまたすぐ目の前に分厚い壁があるんだ。凄い人はもっとずっと先の所で戦っているのに俺はまだそこに行けない。こんな所でつまずいてるような俺は」
「……」
「俺は…煉獄さんみたいになれるのかなぁ…」
『うぅっ…(ぼろぼろ』
「うっ…うっ…ううっ(泣」
「弱気なこと言ってんじゃねぇよ!!」
煉獄さんが亡くなってからずっと無言だった伊之助が大声で叫ぶ
「なれるかなれねぇかなんてくだらねぇこと言うんじゃねぇ!!信じると言われたならそれに応えること以外考えんじゃねぇ!!死んだ生き物は土に還るだけなんだよ!べそべそしたって戻ってきやしねぇんだよ!!悔しくても泣くんじゃねえ!!」
そう言った伊之助の目から涙が溢れる
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mia - 最高です!!こういう夢主大好きです!投稿頑張ってください!! (2019年10月5日 20時) (レス) id: 79cfb5229b (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2019年9月25日 11時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき姫2 | 作成日時:2019年9月24日 16時