130話 ページ35
ドウッ
Aと伊之助の刃が猗窩座の頸に届こうとした瞬間、猗窩座は腕を残し飛び上がった
『なっ…』
「逃げるぞォ!!」
「(早く陽光の影になる所へ…!!)」
俺は背を向け逃げる猗窩座目掛けて刀を投げた
ドギェ
「…っ」
「逃げるな卑怯者!!逃げるなァ!!!」
「ビキッ(何を言ってるんだあのガキは脳味噌が頭に詰まってないのか?俺は鬼殺隊から逃げてるんじゃない。太陽から逃げてるんだ。それにもう勝負はついてるだろうが。アイツは間もなく力尽きて死ぬ!!)」
「いつだって鬼殺隊はお前らに有利な夜の闇の中で戦ってるんだ!!生身の人間がだ!!傷だって簡単には塞がらない!!失った手足が戻ることもない!!」
『…っ(ぽろぽろ』
「逃げるな馬鹿野郎!!馬鹿野郎!!卑怯者!!」
「…(プルプル」
「お前なんかより煉獄さんの方がずっと凄いんだ!!強いんだ!!煉獄さんは負けてない!!誰も死なせなかった!!」
「……」
「戦い抜いた!!守り抜いた!!お前の負けだ!煉獄さんの勝ちだ!!っ…うああああああああ!!!」
俺の泣き声がその場に響く
俺もAも伊之助も泣いていて煉獄さんはそんな俺達を見て困ったように笑った
「もうそんなに叫ぶんじゃない。腹の傷が開く君も軽傷じゃないんだ。竈門少年が死んでしまったら俺の負けになってしまうぞ」
「っ!!」
「こっちにおいで最後に話をしよう」
それに俺は頷き煉獄さんの前に座った
「……」
ああ…涙が止まらない
「思い出したことがあるんだ。昔の夢を見た時に俺の生家、煉獄家に行ってみるといい。歴代の炎柱が残した手記がある筈だ。父はよくそれを読んでいたが…俺は読まなかったから内容がわからない」
「君が言っていたヒノカミ神楽について何か…記されているかもしれない」
「煉、煉獄さんもういいですから呼吸で止血してください…傷を塞ぐ方法はないですか?」
「無い」
煉獄さんはキッパリとそう言った
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mia - 最高です!!こういう夢主大好きです!投稿頑張ってください!! (2019年10月5日 20時) (レス) id: 79cfb5229b (このIDを非表示/違反報告)
人形師(プロフ) - 凄く面白いです!続きが気になります。応援してます!! (2019年9月25日 11時) (レス) id: 05191dc1a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき姫2 | 作成日時:2019年9月24日 16時