POWER PLAY [1]

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SUGA SIDE




俺がジミンのもとに行けたのには
複雑な経緯があった

俺はあれからずっと、何もせず
ただ、また両親の仇であるあいつに話しかけられるのを待っていた

すると、数時間後、あいつはまた
話しかけてきたんだ

｢ユンギ君…どうだ?政府の兵に成り下がる気になったか?｣

ｼｭｶﾞ｢なるかよくそが!｣

｢ほー、いつまでもそう威勢よくいられるかな?ひとつ、提案をしよう。

君が俺たちに従うというなら、捕まっている仲間をひとり、逃がしてやろう｣

ｼｭｶﾞ｢…っ｣

やっぱりあいつらも、同じように捕まってんのか

俺が従えば、誰かを救える…
そんな話…

ｼｭｶﾞ｢信じるかよ!お前らの言うことは何一つ、信じられねぇ｣

｢本当にいいのか?残念だなぁ…せっかくチャンスを与えてやったのに｣

ｼｭｶﾞ｢うるせぇ、お前はどこにいるんだ!ビビってねぇで、面見せろよ!｣

｢話が通じない人だね、全く…

あっ…ジンさん、どうしてここに…｣

ｼｭｶﾞ｢…?｣

マイクの向こう側で、誰かが来たようだ

"ジン"さん…?






ｼﾞﾝ｢ご苦労様。監視を交代するよ。君は休憩しておいで?｣






っ、この声…

ｼｭｶﾞ｢ソクジニ…ヒョン?｣

｢ですが、ジンさんに監視役など下っ腹の仕事をさせるわけには…｣

ジョングクじゃ…なかったのか…?
本当の裏切り者はっ…ソクジニヒョンだったのか

ｼﾞﾝ｢…ほら、見てよユンギの顔…
信じられないって顔してる…

君も知ってるでしょ?人間は…
信じてた人に裏切られた時が、一番いい顔をする

俺は、かつて、一緒に過ごしていたこいつが
絶望で顔を歪ませる姿を、見たいんだ｣

｢…そうですね。ではお言葉に甘えて、頼みます｣

ｼﾞﾝ｢ゆっくりしておいで?

俺はたっぷり…この子と遊んであげるから…｣








監視カメラでもあるんだろう、俺の姿が
向こうからは見えてるようだ

ｼｭｶﾞ｢てめぇだったのかよ…ソクジニヒョン｣

ｼﾞﾝ｢…驚いた?ごめんね｣

ｼｭｶﾞ｢はっ、俺はバカだな。てめぇだけは、無いって、勝手に思い込んでたよ｣

ｼﾞﾝ｢残念ながら、俺は君たちと出会う前からずっと、Cypherだったよ｣

ここまできたら、もう驚きもしない
…何も考えたくないからだ

ｼｭｶﾞ｢…てめぇの目的はなんだ。Cypherの目的はなんだ!｣

聞いても教えてくれないことくらい、分かってる

でも俺には訳がわからねぇんだよ








どんなに悪い心を持っていれば

平気な顔して、俺らと笑っていられたんだ?







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