POWER PLAY [1]

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V SIDE




妹｢オッパ!早く公園行って遊ぼうよー!｣

V｢んーもうちょっと待ってーもう少しでクリアするから…｣

小学生の時、その日は
2つ下の妹、テリンと遊ぶ約束をしていた

妹｢約束したのに!今日公園で遊んでくれるって…｣

V｢遊ぶ遊ぶ…｣

妹｢ゲームやめてよぉ…｣

V｢うん…｣

でも俺は買ってもらったばかりのゲームが
やりたくて、妹のことは後回しにしていた

妹｢…もういい!先にいってるからね!｣

V｢うん、瞬間移動ですぐに追い付くから、先に行っててー｣

このとき俺は、本当に軽い気持ちで
妹を先に向かわせたんだ
…後悔するとも知らずに…









ビュン

V｢…あれ、テリン先に来たんじゃないの?｣

ゲームをクリアしてからすぐに公園に向かったら
妹の姿はどこにもなかった

V｢おかしいな…｣




｢例のテレポーテーション使い、捕獲しましたっ!｣

妹｢きゃあ!離して!｣




V｢…テリン!?｣

公園の外に、黒い車が停まっていて
その車に無理矢理乗せられる妹が見えた

｢この子が本当に、テレポーテーションを?｣

｢あぁ、昨日の目撃情報がある。この子で間違いない｣

昨日…確かにテリンとテレポーテーションしたけど

違う…テレポーテーション使いは…





V｢俺だぁぁぁあ!｣





ビュン

瞬時に車の前まで瞬間移動する

妹｢テヒョンオッパぁ!｣

｢ちっ、なんだこの小僧は…車を出せ｣

｢はい｣

V｢おい、止まれ!テリンをどこに連れていく気だっ!返せっ、テレポーテーション使いは俺なのに!テリンは何もないのにっ!｣

走り去る車を必死で走って追いかけたけど
追い付くはずもなく…

V｢…テリン｣

俺はただ、地面に這いつくばって
泣いただけだった…

あれから、ゲームを優先させた自分を
許したことはない









V｢テリン…本当に、ごめん…｣

この数年、お前は俺のせいで
どんなひどい目にあったんだろう

あのとき、俺がすぐにゲームをやめて
一緒に公園に行ってあげてたら
捕まることもなかったかもしれない

｢…やっと分かったか。お前が置かれた状況を。お前が逃げれば、妹が死ぬ…

また、妹に面倒かけるつもりか?｣









くそっ…悔しい…

悔しいけど、何も出来ない…









V｢逃げま…せん…｣

｢俺がお前を四六時中監視している。それを忘れるな｣

あー…他のみんなはどうしてるかな

無事かな…

会いたいな…すごく…






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