消えた少女はもう一度、関西で頑張っています。 (ページ21)

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分かってるけど、出来ないの。ページ21

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ここ最近、康二とはこれといった会話を交わしたことなんてない。
鮮明に覚えてる…………

《俺と関わらんといてや…………》

人生で初めて言われたセリフ。
でも言われても仕方がない。
康二にそう言わせてしまうほど、私は酷いことをしてしまったのだから……………

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向井「なんやねん、ジロジロ見んなや………」

他の人には優しいのに…
他の人には変わらない康二のままなのに……………

おかげでまわりの人もこの康二の態度の変化には驚きを隠せていなかった。

変に気を使ってしまうほど……………

室「康二辞めや」

向井「龍太くんもアイツの味方なん？」

室「アイツ言うな！」

最近はこのふたりが私のことでもめることも少なくない。

こうなったのも全部私のせい。

いつしか、あんまり喋ったことの無い後輩から、仲直りしてくださいって頼まれることも増えてきた。
その度に、そうだねごめんねってその子たちに返したら、

言う相手間違ってます！って逆ギレされたこともあった。

なんて惨めで馬鹿なんだ私は……………

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『仲直り…………』

風雅「してください」

『分かってる、ちゃんと謝るから』

風雅「それ何回も聞きました」

『………………ごめん』

風雅「せやから……」

『康二に言ってください、でしょ？』

風雅「分かってはるんやったら最初からそうしてください。いつまでこのままでおるつもりなんですか」

可愛い顔してズバズバと傷を抉ってくる風雅くんには頭が上がらない。
その風雅くんをすみませんって言いながら、回収するのが同期の子たち。

……………………………………………あっ。

また康二と目が合った。
今日はやたらと目が合うんだよ。
なんでか分からない……

ちょっと視線をズラしただけですぐバチッと目が合うの。

別に合わせてるんじゃないの。

んで合ったら睨まれてこれでもかってぐらいの勢いで逸らされる。

『ごめんね、本当に………』

また康二と久しぶりに笑い合いたいな………

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