マメな様子。 ページ2
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「はい、乾杯。」
グラスが音を立てる。主催者達はもう自分達の世界に。
『目黒さん、モデルとかしてるんですか？』
「そんな感じです。」
やっぱり。この綺麗な顔でそうじゃないとか勿体ない。
『へえ、』
この返事は興味を示したもののはずなのに、
相手にはそう聞こえないトーンだったらしく。
「芸能人ってやつに興味ない感じですか？」
と私の顔を覗き込みながら言うイケメン。
少し距離感がバカみたいで腕がぴたりと当たる。
『い、いや。その、..近い。』
「あ、すみません。」
謝りながらも離れる様子のない彼。
『あの、』
「良いですね、芸能人扱いされないのって。」
『はい？』
急に離れたと思ったら何て発言。
逆だと思っていた。芸能人らしく特別扱いを求めているんだと。
「Aさん、良いっす。俺はそういうの好きです。」
目線だけをこっちに向けてビール片手に笑みを浮かべる。
嗚呼、これがオーラと雰囲気ってやつか。
初めて感じた素敵な空気感。
『私も、良いと思います。その考え。』
「普通の人間として見てくれるAさんはもっと良い。」
『謎の褒め合いやめません？』
体が火照るから。
でも全部、アルコールのせいにしよう。
「二人共良い感じねー。」
「目黒が珍しいよな、そんなに絡むのって。」
「Aさんは特別っすよ。」
照れる素振りも見せずに淡々と酔っ払いの絡みに言葉を返せば
グイ、と飲み干す。
喉仏が動く、その仕草に色気を漂わせた。
「見すぎ。」
横目に私を見て口角を上げる姿にまた、体温が上がる。
『..ずる。』
不意に出た言葉。目を丸くする彼。
「Aさんも、ずるいっての。」
その言葉はあまりにも小さく、私には届かなかった。
後日
連絡先をこっそりと交換してから、毎日マメに連絡が来るようになった。
“撮影行ってきます、また休憩に連絡しますね。”
“今日のお弁当美味しかったです。Aさんは手作り弁当？”
些細な事でも何でも報告してくれて、
寧ろこんな事私が聞いても良いのかと思う事も多々ある。
それでも彼は
「Aさんは、何故か信じられるので。」
『早いです、目黒さん。』
この人は直感で動くタイプなのかな、と感じる程。
初めて体感する刺激に惑わされるも、
『楽しい、』
ベッドで横たわり読み返すメッセージに吐いた言葉。
同時に、
〜♪
『っえ、と、』
咄嗟に押した応答ボタン。
“＿＿＿.. もしもし、Aさん。”
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ぽん - こんにちは。以前「恋愛の仕方は自由」のコメント欄で御返事をいただいた者です。その際は温かい御返事をありがとうございました！現在私は雪組さんの紫さん好きです。Rabiy様もお元気で良かったです。 (2021年10月26日 11時) (
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作者名：Rabiy. | 作成日時：2021年5月18日 23時
