恋とか愛とか。 (ページ14)

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貴方の全てを背負い。【黒】ページ14

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『もう、寂しい思いはしたくないの。』

だからごめん、そう言って俺の前から去ろうとする小さな体。

彼女は知り合いの飲みで知り合った人。
俺よりも2個年上で、黒髪ロングが似合う綺麗な女性。

そんな彼女には3年近く付き合って居た恋人が居た。
でもその恋人は仕事人間な挙句、出張先では夜の街に
出掛ける様な人だったらしい。

先日、もう限界だと思い恋人を振った。
“寂しいから”という理由で。
でも彼女は全然吹っ切れていない。

「俺にすればいいじゃないっすか。」
『アイドルくんはアイドルしてなさい。』

いつもこうして返される。
勿論職業柄寂しい思いをさせる事はあるかもしれない。
けれど以前の恋人よりは幸せに出来る自信があった。

周りには
「目黒にそこまで愛される女性って幸せだろうな。」
「めめがそんなに好きになんのは珍しいよね。」とか。
言って貰える機会が多いのに当の本人は軽く流していて。

だから今夜は本気でものにすると決めてご飯に誘った。

俺の好きな店で完全個室だからゆっくり話せる、
そう思ったのに彼女はどこか上の空。

「今は俺に集中してください。」
『ん？してるよ、勿論。』
「してない、まだ諦めきれてないんすか。」
『..さ、ご飯食べよ！美味しそうだな。』

空元気。出会ってまだ半年ちょいの俺にでもわかるんだよ。

箸を置いて彼女を見る、と途端に合う視線。

「Aさん、好きです。」
『いや、ちょ。ダメ。揶揄わないで。』
「揶揄ってません、俺は本気で、」
『もう、寂しい思いはしたくないの。』

言葉を被せてくる彼女の瞳は大きく揺れていた。
それでも俺の決心は堅く、

「なら一緒に住みましょう。そこに毎日帰ります。」
「連絡もマメに、地方ロケに行っても夜は電話します。」

『..どうして目黒くんみたいに素敵な人が私なんか、』
「俺は出会った時からAさんしか見ていません。」

ほら、こんなにも貴方が好きなんだ。
今にも胸が張り裂けそうで、過去を思い出す震えた体を
抱き締めたい。

「最後の恋愛は貴方って決めてました。」
『そんな、大袈裟な、』

「大袈裟なんかじゃない、俺は貴方の人生背負う覚悟で
居るんで。なめないでください。」

ぽろぽろと溢れ出す涙はもう止まりそうにない彼女。

『私でいいの、本当に、』

「Aさんしか要らない。」

俺の想いは伝わりましたか。貴方を痛い程一途に想う心が。

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セカンドシングル発売おめでとうございます！
これからも精一杯に。

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