KamiyamaTomohiro ページ19
〆.
しげは一番の親友やった。
付き合いも長いし。
やから、しげの気持ちなんてわかってた。
実は、直接しげに「Aが好き」と言われたことはなくて。
でも好意があからさま過ぎるから、Aを手に入れてからは特に警戒していた。
………警戒が足りんかったんや。
しげはAのことを愛し過ぎて、殺してもたんやろ?
やられたって思った。
やから俺も、やったるわ。
「しげ。…………それ、流星?」
「りゅ………ああ………流星……………」
混乱してるみたい。
はあ。ちゃんと話してからしたかったけど。
「流星がAのこと好きとでも言うた?やから嫉妬で殺したん?」
「違う!!こいつが………こいつがAを……っ!」
「なに?流星がA殺したん?」
ロープを握る手に、力がこもる。
「ちゃうやろ?しげやろ?見たから。あの日、しげが屋上におったん。突き落としたんやんな?」
「は………?」
しげは泣きながらも、わけがわからんという目で俺を見てくる。
「人に殺されるって、どんな気分なんやろうな?」
「神ちゃ…っ」
一瞬の隙をついて、しげの首にロープを回した。
そして思いっきり引っ張る。
「っ、か、」
「俺の名前呼ばんといてくれる?」
必死に抵抗するから、こっちもそれなりの力を出さんと。
「往生際が悪いわ……っ」
お前のことは好きやったで。
いつも笑顔で、リーダータイプで、人に優しくて。
それがまさかAに恋したことでこんなに変わるなんてな。
「……………………」
一気に重くなって、静かになって。
ああ、俺、やったんや……って。
「はあ…………」
足元に横たわるしげと流星。
「っ!?神ちゃん!!」
「っ………ああ、のんちゃん。びっくりした」
偶然現れたのか否か。
のんちゃんは俺ら三人を見て、開いた口が塞がらんらしい。
〆.
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作者名:はゆな | 作成日時:2019年4月5日 1時