町山交番の天使 ３ 【ハコヅメ】

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川合「結婚ってああいうことなんですね。すごいな、三宅さんの奥さん」


伊賀崎「しかしまぁ、奥さんが望んでないのであれば、家族に連絡するわけにも行かないしねぇ」


藤「我々ができることは巡回を増やすことくらいですね」


『そうですね』


川合「私、三宅さんのお宅の巡回、担当します」


伊賀崎「いいね！川合君。その積極性いいね、頼むね」


川合「じゃあ、報告書、書いちゃいますね」


伊賀崎「あれなんだね、恋をすると仕事にも精が出るんだねぇ」


川合「いやいや、恋なんて…まだ何の連絡も来てないし」


はぁ…自分で言って悲しくなってきた


伊賀崎「えっ？え、えっ？あの例の消防士さんから何か連絡来てないの？」


川合「はい」


伊賀崎「メッセージくらい来たでしょ？」


川合「いえ」


伊賀崎「連絡先、交換したんでしょ？だったら、何、なんていうの？」


『スタンプですか？』


伊賀崎「そうそう、スタンプ！それぐらい来てもおかしくないけどね」


そ、そうなの…？


川合「そういうルールなんですか…？」


伊賀崎「ルールっていうか…まぁその、好意があれば、それぐらいは…」


「『ハコ長』」


え…じゃあ、好意ないってこと…？


川合「ちょっと待ってください！じゃあ、武田さん、私に好意がないってことですか？」


あ、ハコ長、無視した…！！


川合「藤さん！！真白さん！！」


こっちも無視！！！じゃあもう、そういうことじゃん！！！



・


牧高「今日、藤さんと真白さんは？」


川合「藤さんはいつもの同期会で、真白さんは山田さんとデートだって言ってましたけど、よく行けますよね」


牧高「どういうこと？」


川合「だって、後輩がこんなに傷ついてるのに、ほっときます？しかも、一人はデート」


牧高「川合ちゃん、やさぐれ過ぎ」


いや、こんなのやさぐれるでしょ


川合「だって、武田さんと連絡先交換したのに、何も連絡くれないんですよ？！おまけに職場の先輩にまで見捨てられたらやさぐれますって」


牧高「じゃあ、たまには2人でご飯でも行く？」


川合「えっ。」


牧高「私もやっと賽銭泥棒捕まえたから、久々にゆっくりできるし！」


川合「行きたいです！」


牧高「職場の人が絶対来ないおしゃれなとこ行こう！」


川合「はい！今、着替えます！！」


やった！牧高さんとご飯だ！！


牧高「お待たせ」


川合「いえいえ！！」


ｶﾂｶﾂｶﾂ


足音…？


って、藤さん…？…と、誰？

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