町山交番の天使 ３ 【ハコヅメ】

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吉野「いいか、お前ら。昨今、警察官も臨場現場において的確な救命処置、応急手当てを求められている。何を今更、そんな基本的なことを…とか言った奴ら！！前に出ろ！」


藤「言ってません」


『幻聴では？』


吉野「なら良い。講習とはいえども、真剣にやれよ！」


「「「はい！」」」


吉野「ここからは、救命士の資格を持つ伊賀崎に任せる」


ハコ長、そんな資格持ってたの…？


藤さんたち、知ってたのかな


川合「ハコ長、そんなかっこいい資格持ってたんですね」


藤「さぁ？」


伊賀崎「ではこれより、応急処置の実践を行います。今回は消防の方々にも、ご協力いただいております」


武田「消防の武田です。練習用に人形を用意しましたので、どなたか」


皆さんの視線が痛い…


もう、これ私が行くしかないのでは？


伊賀崎「じゃあ、山田君。行ってみようか」


『はぁ？！』


山田「俺っすか？」


伊賀崎「え、何。真白君、キレてんの？ねぇ、キレてんの？」


『…いいえ、全く』


藤「初めてなので、川合に体験させては。」


藤さん…！！


伊賀崎「川合君が？」


源「(そうか、伊賀崎さんは何も知らないのか…)」


伊賀崎「あっ、じゃあ川合君と山田君で」


『山田いらないでしょ…』


山田「おい、聞こえってぞ」


なんだこの緊張感…


合コン以来だぁ〜…


武田「では皆さん、もう少し見やすいところへ。…あ、この間の」


え、え、覚えててくれた〜〜〜〜！！！


川合「先日はお世話になりました！」


武田「川合さんですよね。覚えてます」


名前まで〜〜〜〜？！もう、運命でしかない〜〜〜〜〜


伊賀崎「川合君、訓練中。顔。」


川合「すいません」


源「(何で今日に限ってやる気満々？)」


藤「(空気を読め)」


『(状況察せよ。警部補だろ)』


武田「では、この人形が心肺停止状態の方と見立てて、まずは意識の確認からお願いします。…じゃあ、川合さん。お願いします」


川合「はい」


えっと、意識の確認は…


まず、声をかけて…


川合「元気ですか！！」


伊賀崎「猪木やらない。やらないで、猪木。元気がないから倒れてるんだよ」


あ…


川合「すみません…」


ちゃんとできるとこ、武田さんに見せないと…！


川合「大丈夫ですか？聞こえますか？」


武田「川合さん。良いですよ」


今褒められたよね？？


武田さんに褒められた！！藤さんと真白さんに褒められることの次に嬉しいかも…！！！

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