町山交番の天使【ハコヅメ】

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川合「ふぁ〜…」


『こら、川合。職場で欠伸しないよ』


川合「あ〜…すみません」


だって、眠いんだもん！！


牧高「あっ、良かった。まだ、交番行ってなかった」


藤「どうした？」


牧高「この間、川合ちゃんが処理した遺失物のイヤリング、見つかったんです」


川合「ホントですか？！」


良かったぁ…！


川合「松原さんに知らせないと！」


鈴木「それが…」


牧高「そのイヤリングに盗難届が出てて…」


『盗難届？』


川合「え？」


・


源「どう？」


藤「松原さんので間違いないと思う。」


源「やっぱり、そうか！」


え、なに？やっぱりって？


川合「どういうことなんですか？」


源「そのイヤリングな、先月、2丁目の住宅から盗まれたものだ。被疑者と思われるのは、菊池竜哉。うちが追ってた連続窃盗犯で、ずっと潜伏先がつかめなかった。」


山田「昨日、このイヤリングの情報が入って、松原理沙さんの部屋に張り込んだところ、菊池竜哉が潜んでいるのを確認しました。」


川合「それって、松原さんの彼氏が泥棒ってことですか？」


源「そうだ。俺らがきっちり捜査したから、間違いない。」


そんな…。


牧高「これが盗品だって、松原さんは知ってるんでしょうか？」


『その可能性は低いと思うよ、牧ちゃん。』


北条「よし！明日、早朝、彼女の部屋をガサ入れして、菊池が盗んだものや、空き巣に使った道具を押収する。」


「「「はい！」」


源「牧高。家の中にある女性物の荷物の確認、頼む」


牧高「はい」


私たちは松原さんのために、何もできないのかな…。


このままじゃ、松原さんが可哀想。


藤「私達も行かせてください。」


川合「え？」


北条「女性警察官がいてくれたほうが、こっちは助かるが…。」


藤「いいね？A、川合。」


『はい』


…松原さんの力になれるなら…


川合「…はい」



・


pi-n po-n


＜は〜い＞


藤「おはようございます。朝早く、すみません。…すみません、町山署の者ですけど」


「あ…」


藤「お捜しのイヤリング、見つかりました。」


「ホントですか…！」


源「すみませんね。菊池竜哉さんに、お話伺いたいんですけど。…あっ、逃げないで。外も、人いっぱいいるから、ねっ。捜索差押許可状、裁判所から出てるから。」


「どういうこと…？」


源「始めさせてもらいます」


藤「失礼します」


山田「よし、入るよ。…お邪魔します」


「「『失礼します』」」

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