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25. ページ25

俺もスーツに着替え、
軽く腹ごしらえを済ませたところで

また先ほどのクラブに突撃することになった。


道を歩くだけで、
通行人もヌナに見とれていた。


「でもヌナ、」

俺は隣を颯爽と歩くヌナに声をかける。
通行人の男達を睨みつけながら。


「なに?」

「俺たち、さっきのSPみたいな男に
もう顔バレしてるじゃないてすか」

「そうねぇ」

「中に入れますかね」

「さぁ?」


わからないし興味もない、というような顔で
ヌナは肩をすくめる。


その動作すら可愛すぎて今すぐ抱きしめたい。


俺きもいな。


「さぁ?って、
入れなかったら元も子もないですよ」

「入れるか入れないかじゃない、
入るのよ」



その言葉とともに、
俺たちはクラブの前へとたどり着く。


やはり、先ほどのSPが扉の前に立っていた。



「あなたに言われた通り
精一杯オシャレして来たのだけど、
そろそろ中に入れてもらえる?」


「あ?……お前、さっきのサツか?」


「仕事早く終わらせて家に帰りたいの
中に入れてちょうだい」


「ははっ、美人だとは思っていたが、
これほどまでとはなぁ……」


そう言いながら、
その巨体はヌナの頬を撫でる。

……その汚い手を切り下ろしてぇ。

すると俺が殺気づいてるのが伝わったのか、
ヌナは俺をちらりと見上げ少し微笑んだ。



「だがなぁ美人な嬢ちゃんよぉ、
サツだとわかってて簡単に中に入れるほど
俺も馬鹿じゃねぇーんだよ」


「そう、じゃあ中に入れてくれないのね?」

「わりーな、帰ってくれ
……いや、その前に俺と1発やるか?」


ガッハッハッと品なく笑うそいつの股間を
蹴りたくて仕方がない。


「あらそう、残念だわ」


そうヌナは、ちいさく呟いた。

と、



シュィン、と何かが風を切る音がした。

そして、


「ガッ……………!!」

骨と骨がぶつかり合う音がしたと思った途端、
目の前にいた巨体が横にぶっ倒れた。


「え?」


どうやら、
ヌナが回し蹴りをかましたようだった。



「腹パンされた時から
殺してやりたいと思ってたのよ本当に
気持ち悪い手で私のほっぺた触りやがって」


蹴り上げた衝動でめくれあがった裾を
直しながらヌナは言う。



「そこで一生伸びてなさい、このゴミ野郎」



ピンヒールで思いっきり男を踏みつけながら、
ヌナは扉の前に立った。



「さ、ジョングク行きましょ」

「ヌナ」

「なに?」

「好きです」


そう言うと、
ヌナは今日一番の笑顔を見せてくれた。


「ありがとう」

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LILY(プロフ) - カナタさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます、続編の方も宜しくお願いします!! (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
LILY(プロフ) - ぼくさん» ありがとうございます、続編の方で更新がんばります!! (2019年4月10日 18時) (レス) id: b26dd03b84 (このIDを非表示/違反報告)
カナタ(プロフ) - はじめまして!凄く面白いです!話の内容がしっかりしていて夢中で読みました!読んでる最中もドキドキが止まりません!続きが待ち遠しいです^^ 更新お待ちしてます! (2019年4月10日 14時) (レス) id: 0d504a4dae (このIDを非表示/違反報告)
ぼく(プロフ) - 素敵な作品アリガトウございます、とても惹き込まれるお話なので、ぜひまた更新していただけたら嬉しいです! (2019年4月8日 19時) (レス) id: 3804fd5d86 (このIDを非表示/違反報告)
しゃりり - 凄い続きが楽しみです!更新頑張ってください!!!待ってます! (2018年12月28日 0時) (レス) id: 211b9b7947 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:LILY | 作成日時:2018年6月10日 18時

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