ーYOONGIー ページ42
高校一年の冬。
ジョングクが、パタリと学校に来なくなった。
あの頃俺はあいつの担任は持っていなくて、
それに、親戚ということもあり
必要以上の接触は避けていたから、
あいつの異変に気づくことが出来なかった。
後悔した。
従兄弟だからと距離を開けていたことに
俺は深く後悔した。
ジョングクが連絡もせずに休み始めて
2週間がたった頃、
俺はあいつの家に行った。
一度深く深呼吸をして、呼び鈴を鳴らす。
学校には、無理に来なくていい。
だけど、
せめて元気でいる姿を、見せて欲しかった。
呼び鈴を鳴らしてだいぶたった頃、
ようやくジョングクの家のドアは開いた。
「…………ヒョン」
中から出てきたのは、
ホソクだった。
「…………お前、その体どうしたんだよ」
ホソクは、足も腕も包帯まみれで
首にはギブスをはめていた。
立っているのも辛そうだった。
「悪い、そんな体なのに
一旦中に入ろう」
歩くのもままならないホソクに腕を貸しながら
家の中に入る。
「……ちょっと、車とぶつかっちゃって」
弱々しく呟くホソク。
「……ジョングクが学校に来ないのと
なにか関係はあるか？」
そう言うと、
ホソクはほとんど泣きそうな顔で俺を見た。
「何度も、何度も何度も俺はあいつに
お前のせいじゃないって……そう言ってるのに！
あいつは自分のせいだって、だから……
ヒョン、ジョングクを助けて」
2人で道を歩いている時、
ジョングクは、スマホに気を取られて
車に轢かれそうになり
それを助けたホソクが
ひどい怪我を負ったようだった。
ジョングクはそれから
ほとんど部屋から出てこなくなったという。
ホソクを一旦彼の部屋に連れていき、
そのあと、俺はジョングクの部屋の前まで来た。
一度ドアをノックする。
「……ジョングク、俺だ」
すると、
「…………帰れ、二度とくるな」
あいつの声とは思えない、
低く暗い声が、ドア越しに聞こえた。
俺はその声を聞いて、覚悟した。
もう、元のお前には会えないことを。
……でもお前は、また笑顔を見せるようになった。
2年の春。
俺は学校に頼み込んで、あいつの担任になった。
あいつはクラス替えを境に、
急に学校に来るようになった。
まるで何も無かったかのように。
「ジョングク、お前最近調子いいな」
そう俺が言うと、あいつは
満面の笑顔で、
「毎日、会いたい人がいるんですよ」
そう言った。
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ににに(プロフ) - テヒョンの4‘OCLOCK聴きながら読んでてもう目がナイアガラの滝ですよ。もう素敵です、続き楽しみっす。 (2019年4月22日 20時) (
レス) id: adea3fa211 (このIDを非表示/違反報告)
いちご - ああ、もう涙腺崩壊。笑笑 本当に24話で涙が止まらなくなってしまってとりあえすコメントさせていただいてます。こんなに素敵な作品に出会えて良かったです。泣 (2018年2月7日 0時) (レス) id: f686d690fe (このIDを非表示/違反報告)
m - Twitterなどでお話しかかれてますか！？書かれてるならぜひみたいです！お話しすごくだいすきです！ (2018年1月27日 11時) (レス) id: 229badfe20 (このIDを非表示/違反報告)
りんごり - 凄く面白くて一気に読んでしまいました笑更新楽しみにしてます。頑張って下さい(^ ^) (2018年1月4日 20時) (レス) id: 555706a24a (このIDを非表示/違反報告)
ゆずちゃん - 更新頑張ってくださいね！？もう、メッチャ応援しますから！ (2017年12月31日 0時) (レス) id: 7514c48f96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：LILY
| 作成日時：2017年10月21日 22時
